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その61、王都ネドケラの武器屋


新装備の調達編。






「無理ですか」


「ちょっとねえ……」


 武器屋は首を振るばかり。


「今使ってるのは、少し軽く感じるようになったんだけども……」


「大体ここはSRランクの使うものを想定してないよ」


 『ここ』というのは、武器屋というより、町全体らしい。

 周辺にはさほど強いモンスターはいないせいだ。


「困ったな……」


「どうせなら、王都あたりにいっちゃあどうです? そこならきっとあるよ」


「ふむ……」


 そういえば、こないだの護衛は途中離脱しちゃったようなものだっけ。


 一度じっくり腰を据えて行ってみるか――


「わかったよ」



 まあ、そういう感じで。



 わたしはタベルナと力士を連れ、王都へと向かった。


 時間をショートカットしたいので、妖精の道を使う。

 いちいち妖精に化けなきゃならんのが、面倒くさいけど。


「まさか人間にこれを使われるとは……」


 タベルナは何かブツクサ言っていた。



 そして。



 王都近くの森から、元の姿に戻って王都ネドケラに入った。

 力士の代わりに忍者を呼び出し、陰から護衛させる。


 そして、タベルナを連れて門をくぐった。

 確かにでかくって、歴史がありそうだ。


 しかし、ものすごい人波という感じでもないなあ。


 多分東京とか、そのへんと比較してるせいなんだろうけど……。

 大通りは賑わっているけど、割と清潔だ。


 ネットで、中世ヨーロッパの衛生状況? みたいなのをチラ見したことあるけど――


 魔法とかの恩恵だろう。

 浄化魔法なんてのあるくらいだし、楽に清潔が保てるのはいいな。


 モノニクス以上に看板が多い。

 でも看板だけで何屋かわかるから探しやすいのだ。


「お、あった……」


 歩きながら、武器屋の看板を見つけてわたしはつぶやく。

 入ってみると、中は広く大きかった。


 何人かガタイの良い男たちが店内にいる。


「ちょっと見せてほしいんだけど――?」


「はいよ」


 声をかけると、やや太り気味のオッサンが出てくる。


「ほう」


 オッサンはわたしを見て感心したようにつぶやく。


「……ほう!」


 それから、タベルナを見て嬉しそうにつぶやいた。


「お姉さん、勇者候補かい?」


 ……。


 確か、異世界召喚された人間のことだったな。


 色々チートとかスキルとかある。


「まあね」


「どおりで。今日は何をお探しだい?」


「メイスとか、そういうのをね。剣とかはいらない」


 打撃武器だね――と言ってから、オッサンは奥へと声をかけた。








皆様の応援をお待ちしてます。

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