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鎮静のクロッカス  作者: 三角四角
第5章 トレジャー・ガール編

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プロローグ・・・アゲハ_ババ様_外・・・

 新章『トレジャー・ガール編』になります。

 



 とある館で、一人の15歳前後の少女と、年老いた老婆が話していた。


「ババ様!」


「なんだい? 亜氣羽あげは


「ボク、外の世界を見てみたい!」


「おや、この『翠晶館すいしょうかん』での暮らしが不満かい?」


「違うってば! この本読んでたら気になったんだ。ビルとか車とか学校とかボク達以外の人!」


「また本の影響かい…。そうだねぇ、もう少し大人になったら構わないよ」


「なんで!? ひな姉はよく外に出てるじゃん! なんでボクはダメなの!?」


雛菊ひなぎくはもう立派な大人だからだよ」


「ボクだってもうレディだよ! ひな姉よりおっぱい大きいもん!」


「全く…そういう所が子供だって言ってんだい…。そんなこと言ってたらまた雛菊にどやされるよ?」


「むぅぅぅぅぅ!」


「それに雛菊だって私のおつかいで外出てるだけで、遊んでるわけじゃないんだよ? 司力フォースも長距離移動に向いてるしね」


「……………どうしても外出ちゃだめ…?」


「……今の亜氣羽じゃ許可できないねぇ。何をしでかすかわかったもんじゃない」


「何にもしないよ! それにボクなら()()()()だよ!」


「だから心配なんだよ。危険を省みず好奇心のまま周りが見えなくなって突っ走ることが多いんだから、あんたは。…そこは自覚、あるだろう?」


「うっ……」


「わかったらほら、()()、お願いね」


 そう言って、老婆が少女にメモ用紙を差し出した。


「………はーい」


 少女は口を尖らせながら、受け取り、部屋を出てそのまま館を出た。



 

 

 ………そしてその日、少女は館に帰ってこなかった。


 いかがだったでしょうか?

 愉快な少女を表現できていますかね?


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― 新着の感想 ―
[一言] 家出したのか誘拐か… トレジャーガールね。宝を見付けるのか自分が宝になるのか。新章もどうなるか楽しみです。
[良い点] 新章開始だー 楽しみ トレジャーガール、このタイトルの意味がわかるときがワクワクする
[一言] 更新ありがとうございます。 愉快ではあるかな。 ババっていうなっていうコントを 挟んでもありだろうけど、本題がぼやけるか はーい の返事を変えるだけでまた愉快度が変化するかなー
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