プロローグ・・・アゲハ_ババ様_外・・・
新章『トレジャー・ガール編』になります。
とある館で、一人の15歳前後の少女と、年老いた老婆が話していた。
「ババ様!」
「なんだい? 亜氣羽」
「ボク、外の世界を見てみたい!」
「おや、この『翠晶館』での暮らしが不満かい?」
「違うってば! この本読んでたら気になったんだ。ビルとか車とか学校とかボク達以外の人!」
「また本の影響かい…。そうだねぇ、もう少し大人になったら構わないよ」
「なんで!? ひな姉はよく外に出てるじゃん! なんでボクはダメなの!?」
「雛菊はもう立派な大人だからだよ」
「ボクだってもうレディだよ! ひな姉よりおっぱい大きいもん!」
「全く…そういう所が子供だって言ってんだい…。そんなこと言ってたらまた雛菊にどやされるよ?」
「むぅぅぅぅぅ!」
「それに雛菊だって私のおつかいで外出てるだけで、遊んでるわけじゃないんだよ? 司力も長距離移動に向いてるしね」
「……………どうしても外出ちゃだめ…?」
「……今の亜氣羽じゃ許可できないねぇ。何をしでかすかわかったもんじゃない」
「何にもしないよ! それにボクなら絶対安全だよ!」
「だから心配なんだよ。危険を省みず好奇心のまま周りが見えなくなって突っ走ることが多いんだから、あんたは。…そこは自覚、あるだろう?」
「うっ……」
「わかったらほら、これ、お願いね」
そう言って、老婆が少女にメモ用紙を差し出した。
「………はーい」
少女は口を尖らせながら、受け取り、部屋を出てそのまま館を出た。
………そしてその日、少女は館に帰ってこなかった。
いかがだったでしょうか?
愉快な少女を表現できていますかね?
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