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ショタ神の説明するのも面倒臭い  作者: ネオ・ブリザード
第一章 第三節『失言太』篇
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第十話

 

「うわああぁぁん!! 良かったよおぉ! げんちゃん!! 死んだかと思ったあああぁぁぁぁ!!!!」


 目を覚ました瞬間、馬乗りになった彼女が、俺の胸ぐらを泣きじゃくりながら揺さぶって来る。



「ちょっ……揺らさないで……ゆら……ゆ……吐きそ……」



 あまりにも激しく身体を揺さぶって来るため、俺は口を抑えて胃から込み上げて来るものを必死に抑える。



「……ああ! ご、ごめんなさい!!」



 それを見た彼女は、ようやく揺さぶるのを止め、俺をゆっくりと床に寝かせてくれた。



「ね、ねぇ……何かあったの? そんなに泣きじゃくって。俺、全然記憶が無いんだけど」


「だってだって! 言ちゃんってば、私がビンタしたら物凄く身体を捻りながら吹っ飛んで、そこの本棚に頭をぶつけて、死んだように倒れちゃうんだもん!!」



 ……え? そうだったの?


 俺は、真相を確かめるべく、後頭部に手を当ててみる。

 ……うん、瘤ができてる。超痛い。



「私、ものすっごく心配したんだからあああぁぁぁぁ!!!!」



 彼女は再び俺の胸ぐらを掴むと、激しく身体を前へ後ろへ揺さぶる。



「……ちょっ……だか……揺らさないで……中身が……おう……」


「……ご、ごめんなさい……!!」



 咄嗟に揺さぶるのを止め、俺の事を慎重に床に寝せてくれる彼女。

 うん、こういう所がとても可愛い♪



「少し寝れば大丈夫だから、もう泣き止みなよ……」



 俺はそう言うと、彼女の目尻をそっと拭ってあげる。



「うん……うん……」



 すると、彼女は落ち着いてきたのか、少しずつ呼吸が整ってくる。



「だからさ……」



「……なに?」







   「早く退いてくれない? 重いから」


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