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翌朝、コメット達はちゃんと朝食を取り入念な準備をして出発した。
多分、今日も5時間マラソンになるだろう。
2時間ほど走ると、魔物の群れに襲われている何かが居る。
人ではない。よく見ると学者帽を被った猫が走って逃げているようだ。
「助けてニャーー!!」
こっちに向かって叫んでいるようだ。
仕方がない、助けてあげるとするか。
「こっちにこーい!」
謎の猫はこっちに走ってくる。
猫の後ろを追いかけている魔物は帝国が使役していた複数のデーモン達のようだ。
「アンナ、マルク君、ルネ、こらしめてやりなさい」
「え?は、はい!」
突然の指名に戸惑いながらも、魔物退治に向かう3人。
何の抵抗も出来ずにデーモン達は蹴散らされた。
学者帽の猫は息を切らせながらお礼を言う。
「ハァ、ハァ、助かりましたニャ」
「俺はコメット、右からアンナ、ルネ、マルク君だ」
「私はナビと申しますニャ」
「ナビさんは猫獣人なんですか?」
「いえ、ただの猫ですニャ」
ただの猫が学者帽被ったり喋ったりするのか……?
「そ、そうですか。どうしてこんなところで魔物に襲われていたんですか?」
「私は案内人をしているのニャ。地図を作り続けて20年。案内出来ない場所などないと自負しているのニャ」
「それは凄いですね」
「帝国から頼まれてここまで案内したのに、用済みだと言われて襲われたのニャ」
「なるほど、それで逃げていたわけですね」
「そういうことニャ」
「無事で良かったですね。じゃ、俺たちはこれで……」
「待つニャ!まだお礼をしていないニャ!(こんなところに置いてかれたらマズイニャ)」
「いえ、お礼は結構です」
「そんなこと言わずにお礼の内容だけでも聞くニャ!」
「うーん、面倒な予感しかしないけど、どんなお礼なんです?」
「好きな場所に案内してあげるニャ!」
「やっぱりそうなりますよね。特に今のところは困ってないのですが……」
魔法大学への道は知ってるからどうしようかな?
「コメットさん、帝国から来たというなら帝国を案内してもらったらどうですか?」
「それはいいかもしれないね。アンナ、良い案です」
「帝国でもどこでも案内するニャ!」
「じゃあ、お願いします。魔法大学まで急ぐからハティに乗ってください」
「ギニャアアアアア!天敵の犬!!ウッ……」
勝手に騒いで勝手に気絶したナビをハティに乗せて、ルネに任せる。
今の出来事で時間を取られた。魔法大学に急ぐことにする。




