第28話 地獄の門(クレナイノモン)
今まさに――二人の黄金達の決戦が始まろうとしていた更に上空では、既に戦闘が開始されていた。
リィナから放たれる、文字通り空から創られた闇色の武器゛ヒルコ゛と、アヤノに巻き付いているスカーフにして無形の武器DOSカラドボルグ゛アキ゛とのせめぎ合い。
双方カタチを持たない武器での攻防戦であるそれは、一見すれば反物屋が生地を投げ合っているかのような雅なモノに見えるが、この空間に足を踏み入れようものなら、秒で身体がミンチにされる程の斬れ味と速度を有している。
「アヤノ様の柔肌には傷を付けないので〜安心して下さいね♪」
「ワタシ相手に手を抜く余裕があるか、偉くなったモノね」
「舐めてなんていませんよ。ただ今や魔導科学ではアチシの方が上、それだけですよ!」
「能力さえ使えれば――くっ」
「侵入解除は天照プログラムには効果をなさない。あの時ノアを盗み出せたのはアチシの助力あっての事――懐かしいですねアヤノ様ぁ!!!」
シャルロットとメアが物理による戦いを得意とするのに対し、アヤノのリィナの戦いは頭脳戦である。
相手の能力を如何に無効化し、奪い、封じて攻撃をを叩き込むかという将棋やチェスのような戦闘であるが、魔導科学者リィナ博士が背中に背負うバックパック――デバイス・エクステンション・システム=ヒルコは空間を操作し、魔法言語を遮断し、空間そのものを武器として攻撃する事が可能。
「解除出来ない上、この手数――」
「アヤノ様の能力は神呪刻印にとっては脅威ですからねぇ――此処で拘束させてもらいます!」
「本当に厄介ねアンタのデバイス――ちっ!」
「これがアチシ本来の権限”空間書換”ですよぉ!」
「模造品が良く言う」
魔法が使える人間とそうでない人間の戦闘能力の差は約5倍と言われている。子供の魔法使いに大人が敗北する事は良く聞く話であるが、非魔法因子持ちのリィナ博士が使うデバイスは、その常識を容易に覆す性能を発揮していた。
最高位伝説級の魔導士であり、全ての魔法言語を使用できるアヤノが放つLv1〜Lv4をいとも容易く弾き、飲み込み、封じて盤上を侵食していく。
「アチシは本物になるのさ! まだ覚醒していない貴女のもう一人の妹から抉り出してでも」
「ここまでヤッておいて返り咲くつもりかアンタ……まだユウ君に護られたいのか!?」
対象の力、それ自体に侵入して逆手に取る戦法を得意とするアヤノには最悪な相手――更に自分の手の内を知り尽くしている元助手、それがリィナ=ランスロットという女だ。
「のぼせ上がってるアヤノ様には解らないでしょうがプレイヤーとアンリエッタには……特にバビロンには使い道があるのですよ」
「まさかアンタの真の目的は……神の器を」
「動揺は身を滅ぼしますよぉ――アナタが教えた事だ!」
アヤノの盤上が侵食され王手が掛かる。
『アヤノサマ!』
「くっ――アキの防御が抜かれた」
『カラドボルグが喰われるぞアヤノ!』
――――ズィドァ゙!
その瞬間リィナが射程内に展開している空間結界を斬り裂いて、炎を纏う剣が二人の中心を凪いだ。オリハルコンの大太刀ラグナロク――女性の身の丈程もある、創世記での名を草薙の剣というそれは、弧を描いて投げた持ち主へと戻る。
輝く黒龍――バハムート=レヴィ=アユレスの手に。
黄金のツノを持つドラゴンはそのまま人型に姿を変え、アヤノを護るように前へ出る。
「D……助かったわ」
『ヤツが敵主郭ですか? この騒ぎの』
「リィナ=ランスロット……元ワタシの助手よ」
大人用の白衣を羽織った子供のような女を一瞥するが、脅威は微塵も感じない……それも。
『魔法出力……ゼロ?』
「えぇコイツはただの人間……少々長生きのね」
Dは湧いて出そうになった余裕と言う奴を瞬時に腹の底に押し込んだ。恐らくは、自分の主人であるユウィンの運命に関わる敵。そして今、自分が主人の傍らに居ない理由を作った女――容易な相手であるわけがない。
『イザナミ様が苦戦する相手……全力で行きます』
瞬時に倍率術式を発動しようとするが、そんなDを眺める敵の女は、その内面とは似て非なる愛らしいピンク髪をかき上げて嘲笑する。
「なんだぁトカゲどもの王がアチシの邪魔をすんのかぁ? ヒヒヒまぁ道理だよねぇ散々弄んでやったからねぇ」
『なんだ貴様は……』
竜の女王は眉を寄せた。
「お前も、この祭りの後でウチの研究所に招待してやるよ……所でお前どの程度の強さなんだぁ? あのコノハサクラとかいう雌程度なら話になんねぇぞぉ」
恐らくは挑発――女王は本音を押し殺して涼しげな顔で聞き流そうと考える。
『そうか貴様があの……竜族の養殖などという馬鹿げた所業をやってのけたという、魔人領の頭脳とか言われている科学者か……所で、逆に聞きますがコノハサクラは元気でやっていますかね』
「そうだねぇ繁殖に必要な部位だけは大事にとってあるけどねぇヒハッ゙――これ以上聞きたいかぁ?」
『なるほど、あの時ヨルムンガンドが言葉を濁したのはそう言うことか。爺のヤツめ…』
あくまでもクールに爽やかに微笑んでからポツリこぼす――その今しがた押し殺した本音を。
『死ね人間』
ゴぁ!――周囲空間が歪んだ。
「死なんざ、とうの昔に克服してんだよこの糞メスがぁ!? テメェ等の手の内なんざ研究しつくしてツマンネェんだよぁ――それと射程内だよバカがぁ!」
高濃度のミストルーンの集中により歪んだDの周囲空間全方位から空間の刃が迫る。
『二重最強化』
「単体で二重詠唱だと!?」
『Lv4✕2 歪時空爆裂地獄ドリスヴァンネシオン!』
左右の手から放たれた魔法言語が空間攻撃を押し返し――その隙に間合いを詰める。
「最大瞬間魔法出力908万!? インパクトの瞬間だけを狙ってオーバークロックを二重掛けしてやがる――こんな離れ業を使うヤツがいるとはなぁ」
「貴様だけは許さん!」
「バハムート=レヴィとか言ったか。あぁ成程なぁ……お前が海神竜と魔神との最後の混合種かよ」
『それがどうした私はマスターの剣――』
「獄円卓に母親を持つお前が人間勢に組みするとはなぁ」
『だが貴様だけは、竜王として殺す!』
「調子にのんじゃねぇ人皇のペットがよぉ!!」
左腕に直接埋め込まれたキーボードを素早く叩く。
闇色の空間が急激に膨れ上がりDに覆い被さるように広がった。
『三重最強化』
「竜族御自慢の倍率術式でいくら跳ね上げようともぉ!」
『Lv4×3天魔烈光流星ガンマレイ!』
「アチシの蛭子神は天照と同等の力があるんだゼ?――出力を上げればLv4如きで押し切れるもんかよぉ!」
『バカなそんな魔法言語が飲み込まれる!?』
「擦り潰れろトカゲがぁ!」
「D! 動くなよ」
『イザナミ様!?』
魔女のDOSスカーフが紅色の巨大な砲身へと姿を変える。アヤノとマクスウェルが標的迄の導線に、視線ごとソレを抉り込む。
「詠唱破棄」
『Run!』
「うぉあ!?――戻れヒルコ」
収束する膨大な魔法粒子。
全攻撃を瞬時に全防御に切り替えるリィナと――放つアヤノ。
『Lv5七鍵破綻門クリムゾン=ガーディアン!』
「砲撃実行!」
――――――――――――ズドァッ゙!
闇色の空間が紅の閃光を受け止める――――が。
「抜かれる!?――緊急回避だヒルコぉ!」
Lv3にスカーレットアルタという魔法言語がある――赤眼の魔王を源流とし、このレベルでは最上位であるこの魔法の威力はLv4に匹敵する。
また、魔王を源流にする事から広く知られており魔法大国カターノートではこのLv3を使えるだけで超一流魔導士の地位が、冒険者なら最上位のランクが約束される程だ。最大出力で放てば小さな村なら一撃で灰に出来る威力を誇る赤眼帝波斬スカーレットアルタ。アヤノが放ったLv5は、それの最上位互換である。
威力はおよそ10,000倍以上。
直線上の大気どころか空間諸共を歪ませながら、紅の閃光は大気を貫き宇宙へと消える。
「厄介ね…ホントに」
『な、何て威力の魔法言語……やったのですか』
「別空間に逃げられたわ」
砲身となっていたアヤノのスカーフ――DOSカラドボルグは形状を変え、反応の消滅した対象を索敵する。
「Dアナタは主様の所へ。ユウ君は今丸腰だ。そして城の結界を破るにはオリハルコンの武器がいる」
「しかしアヤノ様」
「コノハサクラはワタシにとっても友人だ此処は譲ってくれ、アーサーでも勝てなかった相手だ」
「創世記の賢者と魔女が二人がかりでも……」
地上で回復中の老人に一瞬視線を落としてから歯を鳴らす。
「それなら尚のこと御一人では」
「あの女は元権限者、元々はあぁじゃなかったんだ。でも孤独と永遠の時がアイツを変えてしまった……他の者に任せるのは酷すぎる」
『私怨ですか』
「これはケジメだ……権限者の長女としての」
『イザナミ様……アナタは』
「それに、アンタには役目がある」
周囲に眼を配らせながら、アヤノはDの開けた胸元に手を添える。
『あっ…え?』
「今の内に」
『ななななんです!?』
「て、照れないでよっこっち迄恥ずかしくなるでしょうが」
赤面するDに狼狽えながらも、外れていた術式を再構築させる。
「アクセス……設定変更……再初期定着」
『くっ…あっ…』
何でそんな顔すんのよ。
ジト目で赤面しつつ……。
『これは、この感覚は……マスター?』
暫くぶりの感覚。
オリハルコンの大太刀と共に男と肌を重ねているような。
「再インストール完了よ……主皇因子核への接続が」
『こ、この感触は、違う、今までとは桁違いな』
「そう、貴女の主人は真なる王者となった」
「まさか……まさか遂にマスターは」
「ワタシの主様を助けてあげて……人皇の剣であるアナタが」
『イザナミ=アヤノ様……いや権限者様……アナタとマスターは、遂に覚醒なさったのですね』
前ならば、その言葉はアヤノにとって呪いでしかなかったが今は違う。
「そう、今のワタシとユウ君は師と弟子じゃない……人皇と、彼を導く権限者だ」
創世記から伝わる魔女の予言――Dは全てを理解した上でユウィン=リバーエンドの従者となった。いずれ来る天使と悪魔を冠するプレイヤー達との闘いの為、そして――想い人の心の安寧の為に。
『あの女は……やはりマスターの運命に携わる敵なのですね』
「あの女だけは、リィナだけは絶対にワタシが倒さなければならないし、ワタシがいる限りアイツも此処を離れられない……だから」
『解りました権限者様』
「今まで通りアヤノで良いわよ堅苦しい――ん? 何マクスウェル代わるの?」
アヤノの気配と髪色が変化する。
「バハムート=レヴィ=アユレス」
『あ、はいアヤノ様』
「馬鹿弟子を…ユウィンを…主殿を頼む。あの人は…あの人はしょうがない人だから」
その言葉にDは目を丸くするが、すぐにその意味を理解した。自分が従者となる遥か前から、主が王となるまでずっと見守って来たアヤノの裏人格マクスウェル――魔人と闘う剣技と魔法言語をユウィンに与え、100年もの歳月をかけて魔人殺しと呼ばれるまでに育て上げた。しかし初めて出逢った時から思っていた。プレイヤー殿は何処にでもいそうな普通の男だと。この世界で生き抜いていける為の技術を学ぶのに100年もかかった、ごく普通の男なのだと。――それは今の自分と同じ感情だ。
アヤノ以上に、主であり弟子である男を観てきたマクスウェルはこう言いたいのだ――だから助けてあげてと。
『そうですねアヤノ様……』
何とも言えない心を胸に。
ずっと主を見守って来た女達は苦笑する。
『あの人はしょうがない人ですからね』
だから私達でしっかり支えましょう。
その言葉を最後に――Dの姿は霧と消えた。
それと同時に何も無い空間から女が現れる――彼女達とは違い、永遠の時を使い己のみを愛し続けた女。
「Lv5の詠唱破棄なんて……肝を冷やしましたよ」
「ワタシ達もこの数百年遊んでいた訳じゃない」
ふぅ〜
マクスウェルが答え、アヤノは大きく大きく息を吸い込んで吐き出す。文字通り、黒と赤の二色となった髪を揺らして深呼吸を一つ。
「でも二度目ね」
「?」
「コレで二度目……助けがなければやられていたのが」
首を回してから面倒そうに肩を鳴らす。
「……ふ、ふふアチシの力を解って頂けましたかぁイヒヒッ゙」
元助手は憧れの上司に褒められたような面持ちだったが、すぐにその変化に気付いた。
「中々にストレスが溜まるものねコレは……ユウ君の口癖を借りるならホントやれやれだわ……そうよねそうそう」
ブツブツ言うアヤノに怪訝な眼差し、創世記からそうだった。アヤノがこういう時は良からぬことを企んでいる時だ。
「引き籠りのワタシが溜めちゃ駄目よね……鬱憤みたいなモノを」
「前みたいにリィナがお世話して差し上げますから、大人しくこっち側に戻って来てくださいよぉ……アヤノ様」
その上司はニッコリと微笑む。
部下に出し抜かれたプレゼン会議に、どう文句をつけてやろうかという意地悪い微笑みを。
「……マクスウェル」
『了解だアヤノ火を入れるぞ』
「ワタシのせいで、これ以上人皇勢がナメられるのは……ねぇ」
『全くだな、引き籠りもたまには本気を出すべきだ』
「アンタって…本当に本当に何でそうなの」
『お前がそう設定したからだが?……あと、ワタシの言はお前の本心だよ』
空気が変わる。
Lv5の発動で重力異常をきたしていた空が揺れていた――さらなる変化に怯えるように。
「なんだ……?」
「リィナ…こっからはアンタにも見せた事なかったよね……ワタシってほら、真正の面倒くさがりでめんどうな女だからさ」
捻くれていて、皮肉屋で、純真――自らの主とその辺りは似てるよねと苦笑する。死ぬほどに面倒くさがりで、死なない不死身な引き籠り、こんな場面でも、出来れば酒を一杯引っ掛けてから、やっぱり本気を出すのは明日からにしようかなという気持ちが先行していたが。
「平衡演算……モードチェンジ」
『緋色アルファからシグマ紫まで設定変更……攻撃特化アーティラリーモードへ――承認要求』
「導き手権限をもって許可する」
『七皇鍵と地獄の門への遠隔同期完了………後の処理はワタシが受け継ぐ』
やっぱり本気を出すのは明日からにしようかなという気持ちが先行していたが、愛する男達の為に諦める。――捻くれていて、皮肉屋で、純真で一途、それがイザナミという女であるから。
「やるか、マクスウェル」
『存分にやれ……アヤノ』
「Dが来てくれたのなら…力を温存しなくても済むし……布陣が完成しちゃったし、仕方ないよね腹を決めないとね」
「何で……す?」
アビリティメーターが警報を鳴らす。
その高まる魔法粒子量に。
「もう遠慮する事も、自分を卑下するのもヤメだ。……ワタシは主様の…ユウ君の権限者となったのだから」
『本当にお前という奴は……この期に及んでまだハラを決めてなかったのか。本気も出さずに死んだらどうするつもりだったんだ』
「マクスウェル、誰しもがアンタみたいに強く理想的に生きれる訳では無い……迷い、恐れ、格好悪くもがいて流れのままに生きる……それが人間ってもんよ」
極限まで圧縮された超高濃度の魔法粒子――七色から順に変化していき、最後に真っ赤に燃えるソレを背中に宿す権限者の長女。
『アヤノサマノ場合…人間ラシスギテ我々ガ困リマス』
「あら、ありがとアキ。褒め言葉よソレ」
地下世界地獄。
第一層リンボから第七層コキュートスからなる魔神勢の本体を封結している地獄の門――真の名を”クレナイノモン”という名の門。それ自体を源流とする存在がこの女――イザナミという存在。
『サッキ私ガ喰ワレテイタラ、ドウナッテイタコトヤラ』
『全くだ…雑な闘いをしおってからに』
「もぉぉウルサイなぁ大丈夫だったんだから良いでしょー?」
本来七つからなるゲートの鍵――七皇鍵セブンバンドの最後の一本となるアヤノのスカーフは真紅の槍となって姿を変える。
「槍……いや、鍵か…アヤノ様アナタは……」
鳥肌の立つ存在感。
リィナの顔から余裕が消える。
「これがワタシのデバイス…カラドボルグと言われる由縁」
そして上司は、絶対に自分に華を持たせるつもりはないのだと知る。
「アヤノ様貴女は……アナタは運命を受け入れるのですね。どうあっても、もうこちらには戻らないのですね……自分の命と引き換えにしてでも人皇の為に…」
「人類の敵、魔導科学の母…色々言われたけどね」
「地獄の門を開くおつもりか」
「原初の魔法使いであるのがワタシだ」
紅の魔女と言われる由縁――赤のマスターキーを持ち、始まりの世界から生き、本来プレイヤーと一番始めに出逢うが為に創られ、そして死ぬ運命を定められた女。だか、プログラムエラーと因果律によってその役割は変わってしまった。――ならば正さなければならないと考える。
「マリィは、妹はワタシの代わりとなって死んだ……世界を……ユウ君の生きるこの世界を終わらせない為に」
「だから、だからワタシがルナティック=アンブラを破壊して……」
「オマエにはこの世界を変えられないし、世界の自滅因子を止めるのは……此処まで狂ってしまったゲームを元に戻すのは、もはやメインユーザーにも不可能だ。アレはそういう存在ではないのだから」
ユウィンには幸せになって貰いたいし、影王にも地獄に堕ちてもらいたくない。その為に自分に出来る事――それは運命を受け入れた上で受けた恩を返す事だと考える。
その為には必要だ――圧倒的な力が。
面倒で面倒で仕方ないが、不思議と心地良い開放感――アヤノが面倒だと思う心、それは自分の我儘の為に過去途轍もない数の人間を死なせてしまった罪悪感から。だが魔法とは――魔法言語とは我儘を通す魔法の言葉である。
「ワタシの我儘を……通させてもらう」
「こ、これがアヤノ様の……」
リィナのアビリティメーターが弾き出す数値。
最大魔法出力――44億6,000万。
ヴァルキュリアの長女が持つ最大最高魔法出力数。
真なる人の王の為に、共に生きようと言ってくれた不器用で優しいプレイヤーが、笑いながらこの世界で生き抜いてくれるように、罪悪感を振り切って軸足を浮かせて踏み込もう――自分とリィナが創ってしまった円環の因果を終わらせる為に。
イザナミ=アヤノ=マクスウェル――
「いざ、参る」




