表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私のペットな吸血鬼  作者: 埜吹陸斗
71/81

吸血鬼さんバトルする11

「大丈夫、千恵!?」


 私は咄嗟にしゃがむと、彼女の周りに落ちていた細かな瓦礫を急いで払い除ける。


 すると千恵は、彼女らしからぬ力のない笑顔で微笑んでみせると、ほっと息をつく。


「真由が無事で本当に良かった。ほら、あたしが来いって行っちゃったでしょう? だから、もしかしたら遅く来て、私達の知らない所で、不審者に出くわしてるんじゃないかと思ってさ。そしたら、地震が起きて。探しに行こうとしてたんだけど」


 私は、親友が一人だけドアの外で隠れていた理由に納得する。


 千恵はホールから出た所を、ファー・ジャルグと神獣の戦いに遭遇してしまったのだ。


「瓦礫は落ちてくるし、ドアからは大きな音はするし。私、訳が分かんなくて……動けなく、なっちゃって」


 それは、どれ程怖かったことだろう。


 私は胸ポケットから絆創膏を取り出すと、千恵の指先や足の目立つ傷にぺたぺたと貼っていく。


「ありがとう……ごめんね、真由。もし、私があんたからの不審者の情報を信じて、ちゃんと皆に伝えていれば」


 そうすれば、こんなことにはならなかったのに――。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ