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ドロップド・ハンカチーフ  作者: 大和香織子
ドロップドハンカチーフ2 第一章 進級
97/149

19

 待てよ?あそこの家って40代夫婦でものすっげー丸い夫婦の家じゃね?


 夫婦で黄色いハンカチ持ってアタフタしていた、あの夫婦の。


 え?マジで―?衝撃的な事実が判明した!

 どうやったらあの夫婦からあんな美人な娘が生まれてくるんだよ?

 捨て子か?いや、誘拐か……?そうでなければ隔世遺伝?うわー、これぞ神秘の謎だよな。


 ところで、何しに来たんだっけ?あ、そうそう忘れてはならない、黄色いハンカチをダンクシュートしにきたんだったな。


 公園を右に曲がり坂道を上り赤い屋根の家「桃白さん」の家にダンクシュートする。よし!キマッタ!


 玄関の前には三輪車や砂場セットが置かれてある。小さい子供がいるのだろう。

 そして何事もなかったようにして坂道を下る。


 公園の前で子供を二人連れた若いお母さん達とすれ違う。


 「ママ痛いよ~」そう言って泣き喚く男の子の手を左手で引っ張って右手では女の子を抱っこしている。大変そうだよな?と思いながら、下を向いて目線を逸らして家へと急ぐ。


 公園の目の前の新築の家「城田」さんの家の横まで着くと背後から、キキーッと自転車で急ブレーキをかける様な音がして振り向くと同時に肩を叩かれて、ハァハァと息を切らした女の人が「これ、残念だけど」そう言って黄色いハンカチを手渡してきた。


 な、なに――ぃ?


 その顔を改めて見てみると、先ほどの子供を二人連れたお母さんだった。ハッキリと顔を見ていないし覚えていないにしても、このヤンママ風に金髪なのはさっきの人に間違いない。


 「すみません・・・・・・」頭を下げて謝る。


「うちにも何回か届いてるんだけど、子育てでこっちは手一杯だっていうのに冗談じゃないわ。こんなんじゃ子供を連れて公園に行く事だって出来ないじゃない、さっきうちの郵便ポストに入れるところを、たまたま帰っているときに何か入れる姿が見えたのよね。


 もしかしてと思って子供連れて走ったらやっぱりそうだったわ。


 犯人やっと見つけたわ。そんな遊びして何が楽しいのか分からないけど、もうこれで終わりにしてよね?警察には連絡しないであげるけどはっきり言って悪趣味だよ?やめなさいね」その口ぶりはまるで子供を諭すようだ。


ぶんぶんと、顔を横に振り「いいえ違います、俺じゃないです。入れたのは俺ですけど、自分が犯人じゃありません」と言う。


 犯人でもないというのに勝手に決めつけらったら困る。


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