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ドロップド・ハンカチーフ  作者: 大和香織子
ドロップドハンカチーフ2 第一章 進級
95/149

17

 いや、もし伝えてしまって振られたりしたら今の関係が壊れるじゃねーか。


 あー、こうしてみると俺って甲斐性なしの夫になるパターンかもな。


 もう少しガツガツいければいいんだけど、今のままが居心地いいっていうか。

 いや、俺だってその時が来たら、男らしくするさ、当たり前だろう?関谷亮介は男なんだから。


 家に着き、ポストを覗くと黄色いハンカチが一枚ポツンと入っていた。


 そのまま家の中には入らずに、C町へと引き返した。団地を抜けてすぐ傍の三軒立ち並ぶ真ん中の青い屋根の家「杉良さん」の家のポストに入れて、ダッシュで家に戻る。


 玄関の前に立ち、後ろを振り向くも、誰も追いかけていない様なので安心してゆっくりとドアを引いて中に入る。余裕だな、オイ。


 今夜のカレーライスはやけに美味い気がした。部屋にこもり、学科の勉強を始める。標識を覚えるのが面倒そうな事と、数字が紛らわしく、直前に一気に詰め込んだ方がいいだろうと、考え直しゲームを始める。


 今やっているゲームは、スマホの方でかなりやり込んでいるが、川嶋さんも最近買ったらしく、川嶋さんよりは進んでおきたいので(だって、どうやってやるの?とか教えられた時の為と話がそれで膨らむだろう?俺なりの作戦さ)最近はゲームと言えばこればっかりやっている。


 ゲームとかそういう趣味が合うのはいいよな。話が盛り上がるしな、今頃川嶋さんもゲームしているんだろうか。


 メールでもしてみるか?いやいや、なんか変に緊張するし、メールとか苦手だしな。


 川嶋さんもそんなにマメじゃない方でそういう所も気に入っている。


 斜め前の席の奴(女子)なんて授業中ずーっと携帯いじってるんだぞ?後ろから丸見えなんだよな。


 いや、メールの内容は勿論見えないが(そんな興味はナッシング)、数秒おきに覗き込んでいる姿、あれは間違いなく誰かかとやりとりしている感じだぞ?彼氏か友達とか興味ないし知らないけどあれはなんだ?何をそんなに話しているんだろうか?


 姉貴の長電話の内容みたいな感じで「マニキュアが~赤で~明日は白の丸入れて水玉にする?それとも黄色の水玉?」とかそんなどうでもいいことを、口頭ではなく文面でやっているのか?


 そうやって考えただけで、ドッと疲れて目まいがしそうだ。まっ天使の様に可愛い川嶋さんはそんなことしないで済むから、そんな余計な事は考えなくてもいいんだが。


 川嶋さんは、あんまり女子ばかりで群れる様なタイプでもないしな。かと言って友達がいないと言う様なこともないしな。


 早く、バイクに乗ってブィブィ言わせて青春を謳歌したいぜー。

 


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