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フォルツァかー、あれはマジでカッコいいよな。
俺も原付やめて、やっぱ普通二輪取ろうかな。大型まで欲しい気がするけど、まぁ普通二輪でも十分な気もするし。
でも、二輪とかなら、教習受けないとなんねーじゃん。
しかも二輪となるとバイクの値段もガッと上がるし、中古でいいけど、それにしたっていい値段がするだろう。
でも、二輪になると免許取得後一年して、川嶋さんを後ろに乗っけれるんだよな~。メッチン(ヘルメット)つけて俺が運転するバイクで川嶋さんがキャーキャー言って、俺の背中に飛ばされないように抱き付いてきちゃったりして。
いやー、マジカッコいいよな。
やっぱり、あれだな、普通二輪取りに行くことにしよう。そう決めた俺は学校帰りに、自動車学校に寄り説明を受け、一通りの書類とパンフを貰って家に帰る。
ハァー。バイト増やすかな。
学校通うだけで25万かー。高いよな。オカンに相談してみるか、いや、駄目っていうに決まってるよな・・・・・・。
じゃ、オトンに相談してみるか。
「オカン?オトンに電話かけたいんだけど」
「駄目、高いから」
「でも話したいことがあるんだよ」
「じゃあ一週間待ちなさい、来週には帰ってくるから」
「マジで?やっとこっちで暮らせるんだ?」
「ううん、忙しいみたいよ。一旦かえってもう一度行くみたい」
「そうなんだ?少しは英語話せるようになったかね?」
「さぁ、それは難しいと思うわよ」
そして、俺は色々な情報を集めて、一週間後親父にそれらを提示しながら相談した。
「俺さ、バイクの免許取りたくて」
「バイク?なんでまた?」
「いや、やっぱ男のロマンっていうか、カッコいいじゃん?」
「まぁな。でも危ないぞ?」
「まぁ、それは自転車も一緒じゃん?」
「バカかお前!自転車とバイクと速さも重さも違うだろうが」
「うんまぁ…・・・気をつけるよ、そこは」
「で?なんなんだ?続きがあるんだろう?」
「うん、取りたいけど、俺のバイト代だけじゃ厳しいかなと思って、その・・・・・・援助してもらえないかと思ってさ」
「あぁ…・・・うーん、いくらなんだ?」
「30万位は」消え入るように小さな声で呟くように言った。
「さ、ささささ三十万だと?高いなーそりゃあ」
「だよね、ごめん、変な事言って、自分でなんとかするから今の忘れて」
「亮介待ちなさい」
書斎を出ようとした俺をオトンが引き留める。本棚の上の方から何かを探しているようだった。
「え?なに?」




