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ドロップド・ハンカチーフ  作者: 大和香織子
ドロップドハンカチーフ2 第一章 進級
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ドロップドハンカチーフ2


第一章進級


『ルール説明


 C町##1と##2とB団地関谷家の合同のゲームです。


 まず、黄色いハンカチが届いた人の鬼です。ハンカチが届いた人はC町##1と##2とA団地関谷家の中の一軒を選び5日以内にポストの中に入れて下さい。


 入れたらすぐに自分の家に戻って下さい。黄色いハンカチをポストに入れて、その世帯の人が追いかけて家に入るまでにハンカチを戻されたらマイナスポイント一点です。


 ハンカチが届いた人が鬼です。一か月でマイナスポイントが合計5点以上になった場合は生贄となってもらいます。では、楽しまれてください』

 

 ……。


 黄色いハンカチを左手に持ったまま白い手紙を眺めるようにして読む。


 一体これはなんだろうか……?


 犯人は捕まったはずだろう?


 それなら、なぜこんな物がポストに入っているんだろうか。

 全身の力が抜け、呆然とその場に立ち尽くす。


 いや、もしかして冷やかし、あるいは今度こそ、子供の悪いイタズラなのだろうか?


 「亮介~?どうしたの?」姉貴が俺の顔を心配そうに見て笑っている。


 「いや、なんでもない」急いでハンカチと手紙を後ろに隠す。


 こんな物が届いたと知ったら怒るだろうか、発狂するだろうか。


 言えない、全てが終わってあんなにスッキリした顔をしている人たちには言えない。

 

 周囲を見回し、特に変わっていない様子を確認した後に、自分の部屋に入り、ドアをパタリと閉める。


 階下からは、姉貴と母親の幸せそうな笑い声が聞こえてくる。


 腰を下ろし、ベッドを背もたれにし、ふーっと溜息を深く落とす。


 ポケットから黄色いハンカチをまず取り出し広げて見る。


 赤いハンカチの次は黄色かよ。

 幸せのハンカチかよ!ケッ!

 

 黄色いハンカチをバサッとに床に投げる。

 そして手紙を広げる。


 C町##1と##2とB団地関谷家……?


 なぜ俺の家が中に入っているのだろうか。


 C町##と言えば、すぐ隣の町で、俺の住むA団地を抜けてすぐのところだが、何故俺の家だけ一件ポツンと仲間に入れられているんだよ。


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