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「そう?」や、やべぇ。もしも俺の考えていることが川嶋さんにバレたら……。
そうだ。ポーカーフェイス、ポーカーフェイス。
「ふーん自分じゃ気が付いてないんだ?何考えてたの?」
「何って、別に。いや、まだ食えるな俺と思ってさ」
君とならいつまでもお食事をフッ決まった~!(え?誰?今キモイって言った?)
「なんだ~食べるの早いもんね、良かったらこのカツあげるよ~」
「え?いいの?」
「いいのいいの、まだお腹に入るんだけどさいい加減にしないと太っちゃうし」
「ありがとう」
俺は自分の皿の中にカツを入れてもらって、スプーンで一気に口に頬張る。
「あ!関谷君間接キスした!」
俺は川嶋さんのその言葉にゴホゴホとむせた。オイオイオイ川嶋さんよ~なんて事をいうんだい?もしかして俺ってからかわれてる?(そうだそうだその通り?やっぱり?……シュン)
「大丈夫?」
「川嶋さんがいきなり変なこと言うからだろ」
「え?だって本当のことじゃん!」
やっぱり俺ってからかわれてるのかな……。
その後、俺と川嶋さんは勉強を再び開始して、1時間は勉強したところでゲームセンターに寄ったりして6時までモール内にいた。
いや~こんなに早く時間が過ぎるのなんていつぶりだ?あ、いや俺の場合ゲームしてる時も時間が経つのが早いわけだが。
「そろそろ帰らなきゃ」そう言う川嶋さんを家の近くまで送り届けて、と言っても二人とも自転車なわけだが。
俺は心配だったね、だってさワンピース着てるのに自転車だぞ?スカートがふんわりと捲れたらどうするんだって。
でも、それを言いだしたら制服なんてもっと短かったりするもんな。
「この辺でいいや、もう家すぐそこだから」
「おう」
「今日は本当にありがとうね!今度の確認テストはきっと点数取れると思う、また教えてもらっていい?」
「お、おう」
「よかった、ありがと。気をつけてねバイバイ」
そう言って川嶋さんは手を振って帰って行った。
俺はその姿を見えなくなるまで見送る。一度も振り返らない川嶋さん。
俺が逆だったら多分数メートルおきに振り返るだろう。フッ(え?カッコつけるなって?いいじゃーないか~笑)
家に帰ってから俺は、今日の事を考えてウハウハする。デートって言えるのかイマイチ分からんが川嶋さんと学校外で二人だけで会った事は確かだ。
それにしても、可愛かったよな~今日の川嶋さん。メガネよりコンタクトのが絶対いいよな。
「亮介~起きて起きてってば」
「ん……」
「起きてってば」
「んん」
「はよ起きんか~い」
ガコーン
「いっでー、痛たたた」
大事な所を思いっきり蹴られた俺はベッドから転がり落ちるようにして床にうずくまり、腰を何回も何回もトントンと叩く。
「ごめん亮介ごめん」痛がる俺を見ながら姉貴は半分笑いながら謝ってきた。




