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ドロップド・ハンカチーフ  作者: 大和香織子
第一章 始業
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「いい匂いでしょう、私としては一番はムーンがお勧めかな。でもねお香って面白いもんでね日によっていい匂いだなって思う種類がかわるのね、ムーンがすきだけど、今日はチャンダンの方を焚きたいとかってさ」


「ふーんそうなんだ」

「でさ、焚いてみた時に部屋中がキラキラしている感じしなかった?」


「うーん」しなかったよな。でもしないってこういう時はっきり言っていいもんなの?誰かー教えてー。


「まぁ一回焚いたくらいじゃ分かんないか、関谷君昨日あれからショッピングモールで何か買ったの?」


マズい。俺行ってないんだよな……実はあれから行かなかったと言うべきなのか?それとも行ったよ~オムライスを食ったと言ってみるべきなのかー?


 誰か教えてくれー。(そんなことで悩むか普通?誰だそんなこというやつは、仕方ねーだろ本当に脳内?マークでうめつくされてんだからよ)

「いや、まぁその……」


キーンコーンカーンコーン

「あっクマ公(※クマに似ている担任の為クマ公と呼ばれている)じゃ関谷君またね」

よかった、助かった。ギリギリセーフ。(これもひとえに俺を応援して下さる皆々さまのお蔭さまです)


 クマ公の授業を聞きながら、ふと川嶋さんの後姿を見る。髪の毛長いよな。

 今日も帰ったらお香を焚いてみるとするか、今日はあれだなムーンとか言うのを焚いてみますかー。


 部屋中がキラキラするとか言ってっけど、あれってどういう意味だよ?俺は携帯でお香を調べる。

 へ~浄化にもなるのか。川嶋さんが言っていたのは、浄化されて良い気になるということだろうか。


 昨日買ったソフト結局昨日できなかったんだよな、犬飼ってるなら糞の始末ぐらいしっかり責任もってやれよな。


「おい、関谷…お前この問題といてみろ」

  おっと…。

 どこだっけ…。


「なんだ関谷分からんのか四角②の問題の答えを前の黒板に書きなさい」

えーっと。俺は教科書を持って前に出てチョークを持つ。

「X²+5X+6…  2X+5」

「よし、正解。席についていいぞ関谷」


 はぁ~くっそ~不意打ちくらったぜ。クマ公不意打ちするの好きだよな-。

 川嶋さんが俺に向かってピースサインをするのが目に入る。


 それに気が付いて、妙に照れる俺……。ぐふふふ


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