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ドロップド・ハンカチーフ  作者: 大和香織子
第二章 上進
120/149

4

 普通二輪の学科試験当日。


 学校を休み (腹痛ということにして)朝の6時半には家を出て電車とバスを乗り継いで試験場へと向かった。平日だというのに人が多い。ただっ広い駐車場もすでに車で埋まってきている。


 それにしてもここにくるまで、くねくねとカーブだらけの道があり、気分が悪くなってしまった。中に入り自動販売機でウーロン茶を買い、そして受付に並んだ。しばらく並んで色々な検査を受けてからいよいよ試験が始まった。


 警察官の姿を見ると悪い事をしでかしているわけでもないのに、なんかビクっとしながらも無事に試験は終わった。


そして結果がでるまで予め用意していた本を広げて、発表までの時間を待った。結構出来なかった所が多かった気がしたが、まぁ大丈夫だろう。携帯を見るとかわしまさんからメールが入っていた。


「関谷君今日休み?具合が悪いの?大丈夫?」と打ってあった。「大丈夫」そうやって送信した。


 そして結果発表が始まった。液晶画面に映りだされる番号を見ながらドキドキする。

 やった合格した!俺はすぐに川嶋さんにメールを打った。「今日7時頃会いたい」と。

 そして初めての免許証に感激しながら、」バスと電車を乗り継いで家まで帰った。


 「いいよ~ぉ♡どこにする?」そうやってメールが返ってきたので「ポエムにしよう」と送った。


 途中駅で、可愛い犬の小銭入れがあったのでそれを買って家へと急いだ。そして自転車に跨るなり直ぐにバイク屋へと向かった。 


 家の中に入らなかったのはオカンに結果を聞かれたくなかったからだった。どうしても一番に川嶋さんに伝えたかったのだ。


 バイク屋につくなり、店の外から自分が好きそうなバイクを眺めた。そしてやっぱりクラシックにしようと決めるなり中に入り、欲しいということと購入に必要な物などを訊いてからモールへと向かった。


 今まで隠していたことが漸く言えるんだ、そう思うと早く川嶋さんに会いたくて仕方なくなった。そして時間通りに川嶋さんは本屋の前にやってきた。


 モール内での待ちあわせ場所を言わなくてもいい程、通じ合っていた。

「今日どうしたの?仮病でしょう?ここに呼び出すってことは」そう言ってくすりと笑った。


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