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Magicians Circle  作者: ransu521
水の都グレイブスタン王国編
66/309

でかいお城にやって来ました

さて、シュライナーの手配により、俺達は車によって城までやってきた。

車の中からも国の様子とかを見てみたが……本当にここはいい国だ。

たまに国の人が手を振る時があったから、振り返してみたり。

何だかちょっとだけ優越感に浸った気分。


「天皇ってこんな感じなのかな?」

「いや、それは絶対に違うと思うぞ」


ちょっと的外れな答えを出してきた葵にそう突っ込みつつ、やがて俺達は目的地に到着した。


「……」


車から出た俺達は、目の前にある建物を見て、ポカンと開いた口が塞がらなかった。

何だこれ、これが城……。

あまりにでかい建物が、そこにはあった。

庭はシンメトリーになっているみたいで、城自身もシンメトリーとなっている。

真ん中には、噴水があり、何やら塔みたいなオブジェもある。

もしかしたら……これは展望台をイメージして造られたものなのではないだろうか。


「おや。その方達が、お嬢様がご招待なさった方々ですか?」


その時。

城の入り口の方から歩いてくる人物が一人現れた。

執事服を着ていることから、どうやらこの城の執事なのだろう。

すると、シュライナーとは同僚に当たるわけか……。


「はい。ミヤタニシュンイチ様とご親友の方々です」

「なるほど……貴方が、シュンイチ様ですか?」

「え?あ、ああ」


そして、何やら俺のことをじっと見つめてくる、その執事服の男性。

な、なんだ?俺の体に何かついてるか?


「手と足と顔がついてるわね」

「何言ってんだよ、お前は」


北条が意味不明なことを言ってきたので、とりあえずそう言葉を返しておいた。

そうしている内に、どうやら執事服の男性によるチェック(?)は終了したらしく、


「……まぁ、合格と致しましょうか」

「合格って、何がだよ……」


意味分からない。

何を以て合格となったのか。

それに、何に対して合格となったのか。


「貴方はこの数日間の間に、アイミーン様と面会をなさるのですよね?」

「ああ。ていうか、それが目的でここまで来たってわけだけどな」

「見合いの話も、ご存じで?」

「この前本人から電話で聞いたけど……それが?」

「はい。アイミーン様にふさわしい相手か、恐れながらこの私が第一審査的なものをやらせて頂きました」

「第一審査的なものって……まぁいいや。で、それが合格だったと?」

「はい」


ふ~ん。

なんだかよく分からないけど、これって、俺が認められましたってことか?


「それではお部屋の方にご案内します。一人部屋になってますが、よろしいですか?」

「はい。大丈夫です」


俺の代わりに大和が答える。


「畏まりました。それでは、各人のお部屋にご案内致します」


執事服の男性の次にシュライナー、そしてその後ろを俺達がついていくという形で、城の敷地内を歩く。


「ところでよ……見合いって、何の話だ?」


途中、晴信が俺にそう尋ねてきた。

こういうことだけは気付くよな、コイツは……。


「なんでも、国王の計らいで、俺とアイミーがお見合いをするんだとよ」


俺が事実を述べた瞬間。


「「「……え?」」」


明らかに声を重ねてきた、葵と一之瀬と空の三人。

晴信に至っては、最早声も出ないという感じで、大和は相変わらずの笑み、北条は何やら面白そうなものを見つけた時のように笑顔を見せてきた。


「いや、そんな反応をとられても……」

「お前……ついには国境を越えたフラグが……」

「ライトニング!!」

「あぎゃああぁああああああああああああああ!!!!」


軽く晴信を感電させて、その場に放置してきた。


「だ、大丈夫ですか?宮澤君……」

「何、気にすることはない。そいつの体は未知なる再生能力でどうにかなるから、ほっとけ」

「で、でも……」


少し一之瀬が悩んだ後、


「どうかしましたか?」


と、前の方からシュライナーが叫ぶ声が聞こえた。


「ほら、遅れちまうから行こうぜ」

「は、はい!」


俺と一之瀬は、倒れている晴信を置いて、シュライナー達の所まで走って行った。
















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