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Magicians Circle  作者: ransu521
Last episode1 メルゼフ
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Last episode 06

「せいっ!」


刀を持ち、瞬一はメルゼフに突っ込む。

だが、メルゼフは避けようとしない。

その場に立ったまま、何も動こうとはしない。


「!?……ハァッ!」


一瞬動きが止まりかけたが、瞬一はメルゼフの心臓目掛けて突っ込んでいく。

そして、ようやっとメルゼフが動いた。


「コロス……コロス!」

「な、何だと?!」


一旦その場にしゃがんだかと思うと、なんとその場から上空へ飛んだのだ。

そして、そのまま落下することなく……その場に留まっていた。


「う、浮いている……?」

「は、羽だ!いつの間にか羽が生えてやがる!!」


大地が、メルゼフのことを指差しながら言う。

そう、メルゼフの背中には……黒い羽が生えていた。

そしてその手には、悪魔と呼ぶに相応しい、禍々しい形をした鎌が握られてた。


「武器勝負なら、私達だって勝ち目があるかも!」

「葵!お前は精霊を召喚してアシストを!織と大和と大地は、俺と同じく接近戦を!春香と真理亜とアイミーは遠距離からのアシストに回ってくれ!シュライナーはさっきまでの戦いで疲労しているだろうから、一旦休憩に入ってろ!」

「た、助かる……」


瞬一の言葉に、みなは頷き、その通りに行動する。

瞬一・織・大地・大和の四人は、メルゼフの周りを取り囲むように移動する。

春香・真理亜・葵・アイミーンの四人は遠くに一旦避難し、そこで魔術の詠唱を行う。

シュライナーは、一旦戦線からはずれ、体力を回復させるのに専念することにした。


「これでも、喰らいやがれ!」


風魔術を使い強い風を起こし、瞬一はその風に乗り15度の角度でメルゼフに突撃する。

メルゼフは、特に目を向けることもなく、単に目の前に結界を発動させただけで、瞬一の刀をはじいた。


「後ろががら空きだ―――!!」

「!?」


その動作を行ったことで出来た一瞬の隙をつくために、大地が剣を大きく振りかぶる。

その攻撃は通るかと思われたが、


「……え?」


あっさりと、メルゼフに避けられる。

同時に、メルゼフは右腕を思い切り振りかぶり、大地の腹部目掛けて思い切りぶん殴る。


「ガハッ!」

「森谷!」


大和は大地の心配をしつつ、剣を使って的確にメルゼフのことを刺しにかかる。

メルゼフは、これも右腕で払いのけようとしたが、


「どこを見ているんだい?」

「!!」


瞬間移動したようにも見えた。

大和は、それほどにも早い動きをして、メルゼフの背後に回りこんだのだ。


「せいっ!」

「ちっ!」


ガキン!

メルゼフは、初めて手に持つ鎌を利用する。

そこから、しばらくの間大和とメルゼフの小競り合いが始まる。


「おっと、こっちの方も忘れないで欲しいな!!」


ドン!

魔力を強く込めて、瞬一は作り出した銃を撃つ。

それはメルゼフの肩をかすり、どこかへ飛んでいく。


「それは大地のうめき声。大地に眠りし命よ、今ここに目覚めよ!」


春香の詠唱によって、地面より無数の枝みたいなのが浮き出てくる。

そしてそれらは、まるで鞭のようにメルゼフに襲い掛かってきた。


「!メッセヨ……!!」


そうメルゼフが呟いた瞬間だった。

その枝に、勢いよく火が燃え移り、跡形もなく燃え去ったのだった。


「……はぁっ!」

「フッ!」


そうしている内に、大和はメルゼフから距離をとる。

メルゼフは、そんな大和に対して黒い弾を撃つ。

剣でそれらを斬り、大和は一旦体制を取り直す。


「だ、大丈夫ですか?森谷君?」


そうしている内に、春香は大地の所に行き、大地と共に安全な場所まで避難する。


「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」

「何て元気な奴なんだよ……今苦しみから解放してやっから、ちっとばっかし待ってろ!」


瞬一達は、止まっていた体を動かし、再びメルゼフへと突っ込んで行った。
















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