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Magicians Circle  作者: ransu521
修学旅行編
185/309

修学旅行もついに終わりか……

朝食を食べ終えて、バスに乗り込むように俺達は指示された。

最終日である今日は、特に観光するところがあるわけではないらしい。


「あ~今日でもう帰宅か…」

「早いものだな」


とりあえず、俺達は現在、部屋に戻っている。

理由は、バスがまだこっちに来ていない為だ。


「道が混んでいるのか……」

「可能性は高いね」

「……こんなところでか」


晴信、こんなところっていうのはどういう意味だ?

夏に来てしまったから、紅葉とかは全然駄目だけど、それなりに寺などを観察(?)出来ただけまだましじゃないのか?


「んじゃ、最後の女子部屋侵入を……」

「すんな。面倒臭いし、帰るのがある意味遅くなるから」


大地が言うことにも一理あるな。

晴信が女子部屋に侵入したら……まずは女子にぼこされる。

それだけなら他人にも迷惑がかからないし、俺達の気分も晴れて天晴れなんだが、その後に晴信の体が修復するまでの時間が待っている。

この時間が長いか短いかで、俺達の帰宅時間が遅くなる可能性も否定は出来ないからな。

最も、晴信には科学では証明出来ないギャグ補正があるけどな。

基本、どんなに命の危険に晒されたとしても、何故か高確率で生き残っているからな。


「人は晴信のことを、笑いの神に守られし奇跡の天才バカと呼ぶ」

「いやぁ~それほどでも~」

「……褒めてないし」


晴信に、大地がそう突っ込んでいた。

……あ、心の中の言葉が口に出てしまっていたか。

気を付けないとな。


「けどやることないよな~」

「……その部分だけは認める。けど、だからと言って何かをする必要もないだろ。どうせバスもすぐ来るだろうし」


晴信が暇そうに呟いて、大地がそれに反応する。

……なんだか、この二人での会話が多くなってるような気もしなくもないな。

晴信がボケ役で、大地がツッコミ役の二人漫才って見方もあるがな。


「二人とも……仲良くなったね」

「まぁ……前より会話するようになったけどよ、これは仲良くなったと言えるのか?」


大和は二人のことを微笑ましそうに(と言うか、何故?)眺めていたが、俺にはそうは見えないんだよな。

なんというか、晴信が何かを言って、大地が軽く流すパターンも時々あるし。


「……にしても、楽しかったよな、修学旅行」

「……そうだな」


晴信の言う通りだ。

今回の修学旅行は、中学の時よりも更に楽しくなった修学旅行だったと思う。

前はここまでバカなことをした記憶はないし、心から楽しかったと言えるような内容ではなかった。

班員が微妙なメンバーしか集まらなかったのもあるが、やはり今回の修学旅行は最高だったろう。

むしろ、今までの旅行行事の中でも一番と言えるかもしれない。

それほど今回の修学旅行は……楽しかった。

とりあえず、そう答えるしかなかった。


「……僕も、ここまで楽しかった旅行はないと思うよ」

「……俺もだ」


大和が何時もの笑顔でそう言って、大地は若干恥ずかしい為か、顔を赤くしてそう答えた。


「お?恥ずかしいのかぁ?」

「……死ぬか?」

「嫌だ」


如何にも武器を取り出しそうになった大地に向かって、晴信は即答する。

その時に、


「バスが来たから、みんなバスまで来て!」


と言う先生の声が、外から聞こえてきた。


「……行くか」

「「「ああ!!!」」」


カバンを持ち、俺達は部屋を出る。

……またな、京都。

いつか必ず、またこの地に来てやるからな。















そんなわけで、波乱に満ちた修学旅行は、ここに幕を下ろしたのだった。

……けど、俺は明後日に、一旦実家に帰らないといけないんだよな……。
















というわけで、修学旅行はこれにて終了。

次回は瞬一が実家に帰ります。

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