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Magicians Circle  作者: ransu521
修学旅行編
169/309

縁結びの神社

北条に半ば連れてこられるような形で、俺達は地主神社にやってきた。

流石は京都……人がいっぱいいるぜ。

けど、何故か修学旅行生とかよりも、カップルの姿が目立つな。

……まさかとは思うけど、この神社って、


「ええそうよ。ここは縁結びの神社よ」


……北条、これを狙って来やがったな。

見れば、大和と神社を見比べて、うっとりしていやがるぜ。

やはり、大和との縁結びが目的か、コイツめ……。


「ふざけてやがるな。何で北条の縁結びの為に俺達まで来なくちゃならねえんだよ……行こうぜ、みんな」


呆れた俺は、他の場所に行く為に歩き出そうとした。

その時だった。

パシッと腕を掴まれる。

……誰の手だろうかと思い、確認するために後ろを振り向いたら……。


「まぁ待てよ、瞬一」

「……お前、まさかそっちの気があったのか?」

「ちげぇよ!?」


すまないな……晴信。

俺はお前の気持ちを分かってやれることは可能だが、受け入れることは出来ないんだよ。


「だからそれは誤解だ!俺じゃなくて、こういうのは一之瀬の方が興味あるんじゃねえか?」

「春香が?」


確かに、縁結び云々の話は春香とか葵の方が興味あるんだろうなぁ。


「お前ら、こういうのは興味あるのか?」

「……少しは興味があります」

「私も興味ある……かな?」


春香は割りと普通に答えて、葵は何故か顔を赤くしながら答える。

……赤くする必要は何処にあった?


「ハァ……鈍感だな」

「?」


晴信も呆れた様子で何言ってるんだ?

イマイチ理解に苦しいんだが……。


「それじゃあ、じゃんけんで勝った二人が行けばいいんじゃないかな?」

「じゃんけんか……そうして男同士になった時の虚しさと言ったら、この上ないぞ」


晴信・大和のどちらかとペアになるのは結構抵抗があるぞ。

神様の力云々の話の前に、男と縁結びなんて御免だぜ。


「男は男で、女は女でじゃんけんすればいいだろ」

「……それもそうだよな」


まぁ、当たり前の判断と言われてしまえばそこまでか。

縁結びなんだから、やっぱり男女のペアでやらないとな。


「それじゃあ、見えないように隠してじゃんけんね。男子はあっちを、女子はこっちを向いてじゃんけんよ」


背中合わせにしてじゃんけんをするってことだな。


「んじゃ……集まれ、晴信・大和」

「おう……」


男達が集まったのを確認して、


「それじゃあ行くぞ……」

「「「じゃんけんポイ!!」」」


そうして俺達の中からは……。


「お、俺?」


俺……パー。

大和・晴信……グー。

以上の結果により、俺の勝ちが決定した。


「女子の方は……決定したみたいだな」


じゃんけんをし終えたのがほとんど同時だったらしく、俺達が女子の方を見たら、女子もこっちを振り返っていた。


「んで、誰が勝ったんだ?」

「私だよ」


女子の方はは葵が勝ったのか……。


「くそっ!羨ましいぞこの野郎!」

「……そう妬むな。負けたお前が悪いだろ」

「……もしかして、瞬一が勝ったの?」

「……そのまさかだ」


俺がそう言うと、葵は顔を赤くして、春香は残念そうな顔を浮かべた。

悔しそうな顔をしている晴信の横では、大和が笑顔でこっちを見ていた。

……意味深な笑みを浮かべるのはやめろ。


「んじゃ……行くか」

「は、はひ!!」


『はひ』ってなんだよ……。

とりあえず葵の手を握り、上に続く階段を登る。

な、なんだか恥ずかしいな……周りの奴等が、俺達のことをじっと見ている気がするぞ。


「んで、ここでお参りをする……と」

「……///」


さっきから葵は顔を赤くしたまま、何の反応も示さないんだが。

今更ながら、恥ずかしくなったのか?


「恥ずかしいなら……やめるか?」


俺がそう尋ねると、葵は首をブンブンと横に振った。

……俺自身もかなり恥ずかしいんだよな、実は。


「んじゃ……やるか」

「……うん///」


やはり顔を赤くしたまま、葵はそう答えた。

さて……それでは済ませてしまうか。















その後、降りてきてから、笑顔の大和と、『( ̄∀ ̄)』という顔をしてる北条にジロジロと見られたのは、言うまでもない。
















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