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Magicians Circle  作者: ransu521
神山織編
162/309

久しぶりの部活

さて、今俺は、小野田と対峙している。

え、何故かって?

それは……今回の部活での対戦相手がコイツだからだ。

……まったく、久しぶりの部活の相手がコイツだなんて……準備運動にはなるかな。

せめて啓介と戦いたかったぜ……啓介は十分に強いからな。

それこそ、何でB組で収まってるの?って考えてしまうくらいに。


「おい、よそ見してんじゃねぇよ」

「うっせぇ~な。やられ役はやられ役に徹してろってんだろ」

「言ってくれるじゃねぇか……この野郎」


軽く小野田を挑発する俺。

このくらいの挑発に乗るとは……やはり小野田だなぁ。

てか、マジで何でこの部活に入部したし。


「今回のルールは……相手を先に降参させた方の勝ちの、クラス分け試験方式で!」

「つまり、倒せれば何でもありってことだな?」

「そうだよ!」


そっちの形式の方が面白いぜ。

……武器だそうが関係なしだからな。

まぁ、これは部活なので、魔術服を着ているがな。


「早く始めようぜ!」

「……やる気に満ち溢れてるな、おい」


小野田はやる気満々のようだ。

やれやれ……こんな奴相手に本気出すのは不本意なんだがな。

まぁ、本気出さないで負ければ、


「何で本気出さねぇんだよ!立て!!」


とか何とか言われて第二ラウンドに入ってしまうことだろうし。

ここは全力を出しておくか。


「それじゃあ始めるよ……よ~い、スタート!」


よしっ!

葵によって始まりの合図が告げられた所で、俺達二人は同時に動き出した。

……何で小野田は始まってしょっぱなから、風魔術使って移動してんだよ。

アイツ馬鹿か?


「しゃあね~な……撃ち落としてやるよ!ライトニング!!」


とりあえず風魔術使って宙に浮いたので、そこをライトニングで撃ち落としてみることにした。

一直線に伸びる雷の線は、小野田の体を確実に……。


「甘い!トルネードスピン!!」


お?

小野田の目の前に竜巻が現れて……ライトニングを打ち消した!?

結構やるな……ってか、この竜巻のせいでそこらへんの砂が舞って、前が見えないんだけど。

……まさか、小野田の奴はこれを狙って……。


「そこだ!」


おっと、ここで小野田が風を使ってこっちに飛んできた!

……アイツも学習しないやつだな。


「そんな単調な攻め方で俺を倒せるかっつーの……雷を帯びし壁よ、我の前に顕現せよ!」


俺はそう呪文を詠唱すると、目の前に壁を出した。

それは結界とは違う、攻撃を目的とした壁。

その証拠に、壁の周囲には電撃が流れていた。


「そんな簡単にその壁に激突すると思うなよ!……風よ、吹け!!」


簡単な詠唱をした小野田。

すると、壁の目の前に竜巻が起き、小野田の体はその竜巻に乗った。

……結構シビアな戦い方するな、コイツ。


「このままお前を討つ!……我が武器となりし剣よ、ここに顕現せよ!」


すると、小野田の右手には、剣らしき物が握られていた。


「ここからの攻撃なんて、避けられないだろう!!」

「……いや、割りと簡単に避けられるから」


ヒョイっと後ろに下がり、落下地点から外れる。

すると、勢いよく俺がさっきまでいた場所に、小野田が落ちてきた。


「グハッ!」


……衝撃で自分がダメージ受けてるし。

前にメルゼフが似たような技やったけど、あれって相当危険な技だったんだな……いや、コンクリートへこました時点で凄い技だったけど。


「さて……そろそろ決めるか」

「あ、あれ?抜けない??」

「だからお前は魔術が下手くそなんだよ。戦術とか、その魔術の特性とかを考えないから、こんな目に遭うんだ……」


とどめは……そうだな。

アムステルダムに撃ったあの技でいっか。


「我に抗う者に、神より賜りし聖なる矢にて、彼の者に静かなる苦しみを与える!!」


俺がそう詠唱するのと同時に、足元に描かれた魔法陣は光だし、俺の目の前に、矢と弓が現れる。

俺はそれらを手にし、小野田に狙いを定める。


「え……ちょっと……?」

「お前も剣で俺の真上から突き刺そうとしたんだ。俺にだって武器を使う権利くらいあるだろうに。それに、魔術服が守ってくれるから、大丈夫だって」


そう、ささやくように小野田に言ってから、


「お前にはもったいないくらいの技をくれてやるよ。せいぜい名誉なことだと思え!……スパークロア!!」


ビュッ!

放たれた矢は、小野田の胸に突き刺さる……ように見えて、魔術服によって守られているので、衝撃のみが伝わる。

そして、その部分から、小野田の体に電流が走る。


「あぎゃああああああああああああああああ!!」


バタン。

しばらくして、小野田はその場に気絶した。

……以上、試合時間、およそ2分49秒。

カップ麺がギリギリ出来るか出来ないかの時間で終わったとさ。
















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