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Magicians Circle  作者: ransu521
神山織編
157/309

勉強会!

「さぁ~て本日は、一ヶ月間学校を休んでいた瞬一の為&何か皆で勉強した方が効率よくね?というわけで……第一回期末試験対策勉強会 ~in細川家~!!」

「何一人で盛り上がってんだよ、お前」


今晴信が言った通り、俺達は今日、葵の家に集合していた。

理由は簡単。

来週に控えた期末試験の勉強の為だ。

普段通りに授業を受けていたのなら、俺はこんな会には出ていなかっただろう。

しかし、今回の俺はかなりハンデを抱えている。

何しろ、一ヶ月間授業に参加しなかったのだからな……かなり不本意ながら。


「にしても、結構集まったなぁ~ってか、よく葵の母親は許可したもんだ」


今この部屋……というか居間に集まっているのは、俺や葵、葵の妹の空はもちろん。

晴信・大和・北条・春香・この前転入したばかりの大地の、計八人。

つまり、この家に俺達六人がお世話になるという形だ。

……葵の母さん、太っ腹だな。


「何でも、青春はエンジョイしないと駄目よ、我が娘よ!……だって」

「ほ、細川さんの母親って、どれだけ愉快な人なのよ……」


北条が呆れた形相を見せて呟いた。

その葵と空の母親は、現在どこかに買い物に出かけていて、現在はこの家にはいない。

まぁ……何というか、一度会ってみたいものだな。


「こうしていても時間が過ぎていくだけだし、そろそろ勉強の方を始めようよ」

「だな。今日俺達は勉強しに来たんだから……で、何時までやるつもりだ?」


大和の意見に賛成するように大地は言って、そして質問を織り交ぜてきた。

これには晴信が答える。


「夜までは続けるつもりだぞ?最も、泊まりではないけど」

「何でお前が時間とか決めてんだよ」

「だって提案したの俺だから」


……そう言えばコイツが提案したんだよな。


「今回の期末はマジでヤバいんだ!だから勉強会を開こうぜ!!」


なんて言い出したのは、晴信だったと思う。

……俺の方がヤバいってのに。


「では、何から始めましょうか?」


春香がみんなに尋ねる。

そうだな……まずは英語らへんから始めるのが妥当だろうか。

数学・国語はどうにかなるし、理科・社会は最低丸暗記でもなんとかなりそうだ。

けど、英語だけはどうすることも出来ないんだよな……うん。


「あ、あの……」

「ん?」


その時。

空が遠慮がちに俺に尋ねてきた。


「私は、ここにいていいんでしょうか……?お邪魔でしたら、奥の部屋にいますけど」


ああ、ここにいていいのかという、軽い疑問みたいなものを持ってたのか。


「いやいや、全然邪魔じゃないぞ?ここにいていいんだ」

「い、いいんですか?」

「ああ、一緒に勉強しようじゃないか……と言っても、俺の方は相当ピンチだから、教えてやれないけれども」

「い、いえ、いれるだけで十分です!」


顔を若干赤くして、空がそう答える。

……赤くなる要素がどこにあったか?


「……鈍感」

「東京湾に沈されたいか?」

「サーセン」


とりあえず何か戯言を抜かしやがった晴信を脅迫してから、俺はカバンの中から英語の教科書を取り出す。

ちなみに今日は日曜日なので、一日中勉強出来るという、ある意味では最高の。

ある意味ではテンションの下がる一日となりそうだ。


「んじゃ、始めるか」


というわけで、早速勉強会が始まった。


















平和な話です。

しばらくはこんな感じの話が進むかな……勉強会の話は短いですが。

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