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Magicians Circle  作者: ransu521
サマラ編
132/309

新たなる者達の来訪

「改めて聞くけど……彼って誰のことだ?」


ある程度痛みもひいたので、俺はそんなことを尋ねた。

……まだ足が痛む。

こりゃ今日は休んだ方がいいかね。

あ、ちなみにさっきの怪我は、モテラスに治してもらった。

何だろう……あのネックレスの力なのだろうが、結構使えるんだな、あれ。


「彼と言うのは、この世界を滅亡に追い込もうとしている張本人である……『アムステルダム』のことです」

「アムステルダム……名前が中二病臭いけど」

「お前、それは言わないお約束だろ」


俺的には、モテラスという名前ですでに終わってるだろうと思うんだが。

ていうか、光るネックレスって……どう考えても後で伏線となるだろ、あれ。


「そいつは、この世界を滅亡させて何がしたいんだ?」

「そこまでは分かりませんが……この世界が滅んでしまうと、他の世界とのバランスが崩れてしまいます」

「他の世界とのバランスが崩れる、か……」


麻美は、その部分に少し反応した。

まぁ、俺だって自分の世界が壊されてしまうのは嫌だ。


「世界のバランスが崩れると、俺達の住む世界はどうなってしまうんだ?」


今度は将吾が尋ねてくる。


「……恐らくは、破滅の一途を辿るかと」

「破滅、か……」


それだけは避けたいな。

葵達が住む俺達の世界を、滅ぼさせてたまるか。

その為にも、俺が……俺達がこの世界、サマラを守らなければならないんだ。


「二人共……分かってるよな?」

「ああ……大切な人が住む世界を守る為だ。全力を尽くしてこの世界を守ってみせるさ」

「私も……大切な人がいるんだもの。その人達の為にも、頑張らなくちゃ」


二人共覚悟は決まったようだな。

それじゃあ……。


「それで、モテラス……アムステルダムはどこにいるんだ?」


敵の本拠地が分からなければ、攻める意味がない。

すなわち、この質問に対する返答次第で、俺達が今取るべき行動が変わってくるのだ。

もう敵地に潜入出来るのか、それとも……。


「……実はそれが分かっていないのです」


……俺達が取るべき行動は、どうやら敵地捜索からだそうだ。


「こりゃ結構先は長いな……」


まさか俺達がやるべきことが、実地捜索からとか。

マジでありえねぇ……て言うか、軽く萎えるんだけど。


「ん?どうやら第二陣が到着した模様です」

「第二陣って……お前があらかじめ呼んでおいた三人ってことか?」

「はい」


ふ~ん、どんな三人なんだろうか?

ちょっと興味がわいてきたな。


「それでは、僕は彼らを迎えに行きますので、この部屋で少しお待ちを」


そういうと、モテラスは部屋の外に出て行った。

……そして俺達は、三人で待つこととなった。


「また大変なことに巻き込まれた気がするよな」

「けど、私達が頑張らないと、世界が崩壊するかもしれないって言ってたし……」

「しかし、俺達が選ばれた基準って、一体何なんだろうな?」

「「……さぁ」」


俺と麻美の言葉が重なる。

確かに、何で俺達が選ばれたのかは、判断基準がいまいち分からない。

モテラスが選んでいるのか、それともモテラスも人数だけは指定できるけど、実は誰を選ぶかまでの指定はできないのか。

……まぁ、そこは深く突っ込むべきことでもないのだろうな。


「お待たせしました」

「意外に早かったな」


割と早めに、モテラスは戻ってきた。

……後ろに三人の男女を連れて。


「……あっ!」

「しょ、将吾!?」


その中の一人……名前は知らない少女が、将吾の名前を叫んだ。
















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