表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/43

逃げ切ったシンデレラ。

私が意識朦朧になってからは、みんなで王子を追い出したそうです、


「お、俺にこんな、」


と、顔を真っ赤にして怒っていたそうですが

それ以上に屋敷のみんなが怒っていたらしく


「王子!綺麗にしましょう!」


と言って丁度寝込んでいた私の為に汲んで来た井戸水、冷水をザバッと掛け


びちゃびちゃになったままの王子に


「いけない!これでは風邪を召してしまいます、お早くお帰りを!」


と馬車に詰め込んだそうな・・・

即座にエントランスに大量の塩が撒かれたそうです。


そして、お父様は馬に騎乗して馬車を追い抜き

城へと猛抗議

病人に連日押し掛け、自慢話をしたかと思えば、どう見ても動けそうにないシンデレラになんて事を!


と、抜き身の剣を片手に王様の所へ駆け込んだそうです。


途中止めに入った騎士も打ち倒し、陛下に剣を突き付けて今回の事を説明して謝罪を引き出した



え、お父様ってそんな武闘派だったの?と、驚き


次いで、朝イチで来て頂いたお医者様の診断結果にも驚き


夕方にはデューク様も帰宅なされて

「王子はぶん殴って来たから」発言にも更に驚く事になりました


そんな時期国王を殴って大丈夫かと聞けば


「王が気に食わなかろうがなんだろうが、国のために仕事をするだけだ。 それはあっちも同じ事」


仲良くする必要は特に無く、シンデレラにしたことは許せないから、だそうです。

私のせいで王家との関係にヒビを入れてしまったので申し訳ないですね・・・



「それでシンデレラ診断の結果は・・・」


デューク様が心配そうな様子で聞いてきました


「実は・・・、落ち着いて聞いて下さいね・・・?」


「ああ、」ゴクリ


生唾を飲み込み顔を強ばらせるデューク様に私は診断結果を言います。






「妊娠、致しました・・・」







「お、おおおおおおお!!シンデレラ良くやった!おめでとう」


「はいっ!」


デューク様は大喜びで抱きしめてくれます

ああ、やっぱりそばに居てくれると嬉しいなぁ


ええ、そうなんです

躁鬱の激しさ、気分の乱高下、身体の怠さ、吐き気

全て妊娠の症状でした。

そう言えば月のものが来てなかったですし

そもそもデューク様とは毎日の様に・・・


いえ「様に」ではないですね、ほぼ毎日致しておりましたのでデキて当たり前です。




その後、王子は私に一切近付く事は無く

公爵令嬢、元々の大本命とされていた令嬢と婚約の発表と相成りました


因みに、私が病気で臥せって居た時の行動は

「消えた姫君」の捜索期間終了が目の前となって焦り

元々国王陛下からも捜索の終わりと同時に公爵令嬢との婚約を言い渡されていて

丁度デューク様も居ない事から、そっくりな私を何とかしてやろうと短慮を起こしたそうです。




こうしてシンデレラに転生した私は王子から逃げ切りました。

素敵な旦那様に愛され、これからは家族も増えて幸せに暮らして行けると思います



娘を出産して、後に違う()()に追い掛けられる事になるのはまた別のお話・・・






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ