初対面?
国王陛下、王妃陛下と楽しく?お話ししていると遂に王子が現れた。
「すいません父上母上遅れました」
「遅いぞ、ライン」
「すまん、デューク、それと結婚おめでとう」
「ああ」
王子はシンデレラをちらりと一瞥して、直ぐにデュークに視線を戻す
シンデレラは窓際で王妃の質問攻撃に遭っていた
「それにしても本当に綺麗になったわね、いえ素材が元々良かったのね」
「そんな事は・・・」
「謙遜しちゃ嫌味になるわ、少なくともそれだけ美しいもの
瞳なんて碧くて見入っちゃう」
王妃の言葉を聞いて、ん?と王子は再びシンデレラへと目を向けた
美しいって、あんな地味で冴えない女に何を言っているのだ、だが碧の瞳だって?
王子の目ががシンデレラを捉えた瞬間
「っ!?」
完全に固まり、凝視する王子
視線を感じてその方向を見ると王子が見ている事に気付きシンデレラの背に冷たい汗が流れる
顔を見て、目、鼻、唇、首に胸元、ドレス
そこへ
「馬鹿者!いくら美しくなったからと言って、新婚の人の妻をそんな不躾な目で見る奴があるか!」
ゴン!と国王陛下のゲンコツが振り下ろされる。
「っいて!す、すいません、奥方、その・・・」
「・・・シンデレラさんよ」
横から棘のある口調で王妃が言った、どうやら名前を覚えてなかったらしい
「申し訳ない、シンデレラ、・・・夫人」
「いえ、気にしておりません」
「・・・」
「ライン」
ぼんやりと人妻シンデレラを見るラインハルト王子の挙動に、国王が冷たく威厳のある声で釘を差した
「ごめんなさいデューク」
「いえ、」
「シンデレラさんが美しくなった、ううん、わざとあんな格好していたのも納得するわ」
王妃はどうやらシンデレラは美しく、それによって苦労して来たのだろうと理解してくれた
「あ、それにしてもシンデレラさん、貴女のドレスとても素敵だけど、首元は出していた方が歳相応じゃない?
そこまで隠していると20代後半くらいの格好だと思うのだけど」
「あ、それは・・・」
再びシンデレラは王妃にこしょっと言った、が
「え!?デュークに胸から首に掛けてキスマークだらけにされたの!?」
「ちょおおおお!!」
「王妃陛下・・・」「王妃よ・・・」
「っ!!」
そして、またもやぶちまける王妃にシンデレラは赤面
国王とデュークは呆れ
王子はショックを受けた様な表情になった。
王子はフラリと「失礼、急ぎの仕事を待たせて有るので」と分かりやすく部屋を出て行った。
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執務室にてデュークとシンデレラは話し合っていた
「あの反応どうですか?」
「「消えた姫君に似ているがデュークの妻、だが確かめてみたい」といった具合だな」
「来ると思います?」
「直ぐに来るな、恐らく明日、私が会議に行ったタイミングだ」
「・・・1度ガラスの靴テストは受けているんですけどね」
はあ、と嘆息するシンデレラ
「恐らく、いや確実に学校での事は憶えていないだろうな、学校のメガネ姿と城のメガネ姿、今のシンデレラ、全く繋がってないぞ」
「ええー!?」
「私ならシンデレラがどんな姿でも見つけ出すがな」
「デューク様・・・、あっ」
シンデレラを抱き寄せ、優しく唇を落とすデューク
「・・・押し倒してしまいたい所だが」
「お外でしたら、怒りますよ・・・」
「分かってる、だから今夜、・・・な」
「は、はい・・・」
はーい、今日の夜、ですね・・・
デューク様ったら沢山私を、しかもほぼ毎日の様に
嬉しいけど体力が持ちません、体力作りしようかな
でも夜の為の体力作りって、動機が不純過ぎない?
コクリと頷くシンデレラは耳まで赤く、そんなシンデレラを見てデュークは満足気に頬にキスをして仕事に戻った。




