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苦言は薬なり、甘言は病なり

掲載日:2018/04/07

 マンガ、作曲、小説、色々な創作物がありますが、

 何故、作家は己の創作物を、公の場へ発表するのでしょうか?

 誰の為に、発表しているのでしょうか?


 褒められたいから?

 厳しい意見を求めて?

 同好の者を求めて?

 又は、世間へ何かを周知したいから?


 色々ありますが、作品発表において、作品の向こうに、他人がいる事は、確かです。

 作品を通じて、誰かとコミュニケーションする事。

 もっといえば、作品を通じて、己の主張を、誰かに振りまくこと。

 これが、作品発表です。

 特に公の場であるなら、不特定多数の人々に対して、作品という主張をしている事になります。

 賛否両論あって当然なのです。


 もしも、『自分の為だけ』に作品発表しているなら?

 ――その人は相当なエゴイストですね。

 作品の向こう側にいる読者のことを、これっぽっちも意識していない事になりますから。


 芸術に正解はない!

 芸術は自由だ!


 こうした言い方で、あらゆる作品を肯定される方がいますが、

 ならば、批判する事も自由な意見の一つになりますよね?


 アドバイスと称したおせっかいは、ウザイ場合もありますが、誹謗中傷じゃない限り、一つの意見です。

 中には、押しつけがましさを越えて、いちゃもんに近い場合もありますが、作品への愛があるなら、なんとか理解できなくもありません。

 そして、内容について、率直なまともな批判であるなら、それは甘んじて受ければいいだけの話です。中には自尊心が傷つく人もいるかしれないですが、でもまっとうな意見を言われて、傷つく自尊心であるなら、そっちの方が問題だと思います。己を無謬視している訳ですから。


 感想と言うのは、その読者の立場を示しているにすぎません。

 ある人の立場では、共感できても、ある人の立場では、反感をかうこともあるでしょう。

 賛否両論があって当然なんです。いろんな人がいるんですから。

 そこにおいて、難しく考えることはありません。

 あたりまえですよね?



 なんだろう、

 個人的にカチンとくるのは、

 一部の作家において、読者の感想に対し、

『作家の(モチベーションの)為に褒めるだけでいい』

 といった主張する事です。


 読者は作家の為のボランティアではありませんし、担当編集者でもない。

 ――褒めるにせよ、批判するにせよ、それは読者が決めることです。


 基本的には、読者は、中立の鑑賞者でしかありません。

 読者がその作品を読んで、不快に感じたならば、批判していい。


 それが許されないなら、


 ――作品という一方的な主張において、作家はまさに独裁者となるでしょうね。

 


 なんだろうな……、批判を怖がるのはわかりますけども、

でもね、

 「自分の作品が誰かを不快にさせているかもしれない、傷つけているかもしれない」

と、考えられない方が、怖いと思います。

 

 「自分と違う立場や考え方の人がいる」

 「自分と他人は、同じ人間ではない」

 「人と人が分かり合うのは、易しいようで、難しい」


 あたりまえですよね?

 そして、

 理解されること、共感されること、それが喜びになるのは、

 それが、当たり前じゃないからです。


 本物の作品ってのは、普遍的な、多くの人が立てる場所を、物語に描く。

 だから、すばらしい。


 もちろん、普通は趣味でやるのが大抵だし、誰もが傑作なんて書ける訳でもない。

 でも、作品を公の場所に発表する際、

 そこに自分とは違う人々が、たくさんいる事を、意識することは、

 誰にでもできます。


 最後にマキャベリの言葉で終わりたいと思います。


 マキャベリ

 ――「君主はへつらいによって大事を誤るか、多すぎる忠言に困惑するかである」


 その感想が、

 善いものになるか、悪いものになるかは、

 受け取り方によって、違ってくる、

 と思います。

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― 新着の感想 ―
[良い点] はじめまして。 主義主張が最初から最後まで一貫していて理解しやすい文章でした。 [一言] 私は読み専です。 以前ですが、なろうをスコップしていて作者様の仰る「自分のために書いてる話を公…
[良い点] 簡潔ですが、その通りですね
[良い点] 私も友達に自分の作品を読んでもらうことがあり、いつも酷評されてありがたいです。 読んでもらえた後の感想は、どんなものであっても嬉しいですね。 [気になる点] お金払った本には、 金返せと…
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