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異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?  作者: お子様
第2章 チートになれたので自重しません
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044 ドンドンうるさい

牢屋の中のテントに入り考える。

「そう言えば、近い内に貴族が来るって言ってたな」と。

何の対策もしてなかったわ。


まぁ貴族なんて、2通りしかいないと判っている。(ラノベ調べ)

庶民の味方で「民あっての貴族だ!」とか言う良い貴族。

「民からは搾取じゃー!」と調子に乗る悪い貴族。


俺の情報を聞いてからやってくる貴族はどっちのパターンだろう?

良い10%で悪い90%くらいなんじゃないかな?

アイテムボックスよこせとか、俺に仕えろとか言いそう。


良い貴族だったら、「暴れるな」と釘を刺すと思われる。

噂の冒険者を見に来たってのもあるかな?


どっちにしろ、顔を見せろと言われるだろう。

対策を練っておくのが良さそうだ。


って事で、刺繍を始めよう。




次の日。

朝から少佐がやってきた。


「昼前にはバルボッサ男爵が到着する。出かけないように」

「どういう人物です?」

「……普通の貴族だ」


この世界に詳しくないので、普通がどんなのか分かりませんけど?

言い淀んだので、庶民の味方貴族では無さそうだな。

準備しておいて良かった。



昼前に呼び出しがかかったので、準備して牢屋から出る。

テントも収納済みだ。

貴族に会うまでは出られないって話だったから、もう戻る必要は無いからね。


ドアの左右に護衛が立っている部屋に案内された。

この先に貴族が居るようだ。

少佐の姿も見てないので、一緒に居るのだろう。


案内役の兵士がノックすると中から少佐の声で「入れ」と聞こえた。


その部屋はちょっと豪華で、低いテーブルが中央にあり、それを挟むようにソファがある。

その内の1つに少佐が座っている。

肝心の貴族は、いわゆる上座の位置にある1人掛けのソファに座っていた。


ヒキガエルのようなのを想像してたんだけど、普通のオッサンだな。

服装が豪華そうなのと、腰に剣を装備してるくらい。


「座れ」


少佐に言われて、少佐の向かい側にあるソファに座る。


「お前がキョウヤとかいうヤツか」


貴族が話しだした。

こういうのって答えて良いのかな? 難しいよね。

勝手に喋るなって言うパターンもあるし、答えろって怒るパターンもある。


「そうです」


俺が考えている間に少佐が答えてくれた。

少佐にまかせておこう。そうしよう。


「ふん。おい、フードを取れ」


言われると思ってたので、予定通りレースを上げてフードを後ろにやる。


「……おい、貴様。ふざけてるのか?!」


貴族が怒り出した。

そりゃ怒るだろうな。怒るような事をしてる自覚があるし。


俺は貰った袋を被っているのだ。

目の部分にだけ穴を開けて。

脱げないように袋の口に紐を通して、首で縛っている。

某マンガのロレ○ツォを想像してくれれば分かりやすいだろう。

えっ? そのキャラを知らない? 困ったな。


「フードを取れって言ったから取ったんですよ、ドン」

「顔を見せろって意味だ!」

「顔を見せなくても話は出来るでしょドン」

「見なければ信用出来るか分からないだろうが!」

「信用されなくても良いですドン。何の用ですか?ドン」

「ドンドンうるさい!」


キャラづけですけど何か?


「用が無いなら帰りますドン」

「貴様……。チッ。何でも入る箱を持っているらしいな。出せ」

「イヤです」

「……は? 何だと?」

「イヤです。お断りです。出しません。……あっ、ドン」


搾取する貴族で確定だね。

あまりにテンプレすぎて、ドンを言うのを忘れてしまってたじゃないか。


「……貴族に逆らう気か?」

「逆らって困る事がありますかドン?」

「……痛い目をみないと分からないようだな。おい! 入ってこい!」


貴族は外に居た護衛を呼び込んだ。

俺はその間にフードを被る。


「こいつに少し罰を与えてやれ」


貴族がそう言うと、護衛の一人が鞘に入ったままの剣を振り上げて俺を殴ってきた。

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