表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
99/205

第47問 「推理パズル」その9・解答

 まずは、問題文から。


 ある町に、新井さん、高城さん、四村さん、嘉藤さん、仲元さんという五人が住んでいます。

 新井さんは3匹、高城さんは2匹、四村さんは4匹、嘉藤さんは1匹のネコを飼っています。仲元さんはネコを飼っていません。


 ある日のこと。仲元さんちの鯛の刺身を、この10匹のうちのいずれかのネコが食べてしまいました!

 仲元さんによると、鯛を盗んだネコは「白い首輪」をしていたそうです。


 次の情報を元に四人の飼い主の話を聞いて、犯ネコは誰が飼っているどんな種類の何ていう名前か、当ててください。


~情報~ 

①10匹のうち、オスとメスは5匹ずつであり、

  オスの名前は「ソラ」「ハル」「フク」「マル」「レオ」

  メスの名前は「ココ」「メイ」「モモ」「リン」「ルナ」

である。


②ネコの種類は、「マンチカン」が4匹、「ベンガル」と「ペルシャ」が2匹ずつ、「シャム猫」と「ロシアンブルー」が1匹ずつである。


③10匹にはそれぞれ印がついている。

  「赤い首輪」「赤いリボン」「赤いシュシュ」「青い首輪」「青いリボン」

  「黄色い首輪」「黄色いリボン」「緑の首輪」「桃色のリボン」「白い首輪」

である。


④飼い主が言っている10匹の好物は「肉」が2匹、「赤身魚」が2匹、「白身魚」が3匹、「キャットフード」が3匹である。

 ただし、「白身魚」のネコが犯ネコとは限らない。


⑤飼い主は自分の家のネコは「呼び捨て」だが、よその家のネコは「ちゃん」「くん」付けで呼ぶ。



 それでは以上の情報を踏まえ、飼い主の証言をもとに表を完成させていきましょう。



~飼い主の証言①~

新井

「ウチは3匹とも首輪で、同じ種類のネコよ」

高城

「ウチは2匹ともメスで、赤色の印をつけているわ」

四村

「4匹のうちオスが3匹、メスが1匹よ。印の色はバラバラで、首輪が2匹、リボンが2匹ね。猫の種類もバラバラなの」

嘉藤

「ウチのネコは、ベンガルのモモよ」



 新井さんの家のネコは3匹とも同じ種類なので、4匹いる「マンチカン」で確定。

 そして、高城さんちが「メス2匹」、四村さんちが「オス3匹・メス1匹」、嘉藤さんちが「メス1匹」なので、新井さんちのネコは「オス2匹・メス1匹」で確定します。


 首輪は「赤・青・黄・緑・白」の5色あり、新井さんちの3匹と四村さんちの2匹が首輪ですから、高城さんちのネコの「赤い印」は首輪ではありません。

 よって高城さんちのネコは「赤いリボン」と「赤いシュシュ」で確定します。

 これと嘉藤さんの台詞から、表は次のようになります。


挿絵(By みてみん)


 それでは、次の証言です。情報量が多いので前半と後半に分けます。


~飼い主の証言②・前半~

新井

「食べ物の好みはバラバラね。マルは肉が好きよ。……あっ、メイ! ココちゃんと喧嘩しないの! ……もう、メイったらココちゃんとは同じ種類だから、ライバル意識でもあるのかしら?」

高城

「2匹ともキャットフードしか食べないわ。おとなしくて、特にルナは他に誰も飼っていない種類の猫だし、1匹で静かにしていることが多いわね」



 新井さんの台詞から、「ココ」は「マンチカン」だと分かります。

 四村さんちのネコは種類がバラバラなので「マンチカン」「ベンガル」「ペルシャ」「シャム猫」「ロシアンブルー」から4つということになりますが、高城さんちには1匹しかいない「シャム猫」か「ロシアンブルー」の片方がいますから、四村さんちには「マンチカン」「ベンガル」「ペルシャ」がいることは確定。

 すると、四村さんちの「マンチカン」が「ココ」であり、「メス」であると確定します。

 そして同時に、高城さんちのネコの片方は「ペルシャ」で確定します。


 あとは「好きな食べ物」や「名前」など、分かった部分を埋めると次のようになります。


挿絵(By みてみん)


 それでは証言②の後半に行きましょう。



四村

「ウチは魚しか食べないわ。こら、ハル! リンちゃんのリボンを悪戯しないの! きっと同じペルシャだし、気を引きたくて仕方ないのね」

嘉藤

「私ももう1匹ぐらい飼いたいわ。ウチの子と同じ色の印……あの黄色い首輪のシャム猫、可愛いわね」



 四村さんの台詞から、「リン」は「高城さんちのペルシャ」で「赤いリボン」をつけていると確定します。

 嘉藤さんは「黄色」の印だが「首輪ではない」ことから、「黄色のリボン」で確定。

 また、「シャム猫」が「黄色の首輪」をつけていることから、「ロシアンブルー」が「高城さんちのルナ」であり、「シャム猫」が「四村さんち」と確定します。


 もう1匹の「肉」好きは四村さんちか嘉藤さんちのネコですが、四村さんの台詞から「モモ」の好きな食べ物は「肉」だと確定しますね。


 よって、表は次の通り。


挿絵(By みてみん)


 それでは、最後の証言に行きましょう。ここも2つに分けます。



~飼い主の証言③・前半~

高城

「赤い印がメスにしか付いていないように、青い印もオスにしか付いていないわ」

四村

「ソラは緑色の首輪をしているの」



 四村さんが「ソラ」は「緑色の首輪」と断言していますから、新井さんの猫の首輪の色は「赤・白・青」で確定します。

 そして高城さんの台詞から「赤い首輪」は「新井さんちのメス」、「青い首輪」は「新井さんちのオス」となります。

 次に「青いリボン」は「四村さんちのオス」であり、「ソラ」ではなく「シャム猫」でもないですから、「ハル」で確定します。同時に、「桃色のリボン」は「ココ」で確定しますね。

 よって、表は次の通り。


挿絵(By みてみん)


 それでは、最後の証言に行きましょう。



嘉藤

「青い印をつけているネコは赤身魚が好きだそうよ。でも、それはレオくんじゃないわ」



 これで新井さんちの「マル」が「白い首輪」であり、もう1匹が「青い首輪」と確定。そして、その名前は「レオ」ではないので、「フク」であると確定します。つまり、四村さんちのネコが「レオ」ですね。

 また、青い首輪の「フク」と青いリボンの「ハル」が赤身魚ですから、その他の四村さんちの残りの3匹の好物は「白身魚」。そして、新井さんちの「メイ」は「キャットフード」である、と確定します。

 という訳で、表は次の通り。


挿絵(By みてみん)


 よって、仲元さんちの鯛の刺身を食べた犯ネコは、

  「新井」さんちの「マンチカン」である「マル」

でした!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
加瀬優妃は現在
『田舎の民宿「加瀬優妃亭」へようこそ!』
というエッセイを連載しております。
「なろう世界」での日記みたいなものです。
こちらもよろしくです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ