表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
69/205

第32問 「ちょっとしたクイズ」その16・解答

 まずは問題のおさらいから。


 ヒトデとタコとイカが合わせて10匹います。ヒトデとタコとイカの腕の数を足すと87本でした。

 ヒトデ、タコ、イカは何匹ずついますか?

 ※ヒトデの腕は5本、タコの腕は8本、イカの腕は10本とします。



 まず、すべてヒトデだとします。

   5×10=50

   87-50=37

 すると、面積図は次のようになります。


挿絵(By みてみん)


 黄色の長方形の縦の長さが「5」になりますから、足して『37』になる3の倍数と5の倍数の組み合わせを考えると

 『12+25』 『27+10』

の2通りになります。

 ですが

   27÷3=9

   10÷5=2

より、『27+10』はタコが9匹、イカが2匹となって10匹を超えるから不適です。

 ですので、答えは『12+25』となり、

   12÷3=4

   25÷5=5

   10-(4+5)=1

 これにより、答えは

  『ヒトデが1匹、タコが4匹、イカが5匹』

となります。


 なお、ちゃんと計算した場合は次の通りです。


   5×10=50

   87-50=37

   37÷5=7・・・2

   5×6=30 (37-30)÷3=2・・・1

   5×5=25 (37-25)÷3=4

   5×4=20 (37-20)÷3=5・・・2

   5×3=15 (37-15)÷3=7・・・1

   5×2=10 (37-10)÷3=9

   ※タコとイカの合計が11匹となり不適。

    これ以上は同じ理由でありえない。


 あくまで「ちゃんと書くなら」の話です。5と3の最小公倍数は15ですから、本当は『15』ごとに調べれば十分。『25』を見つけたら25-15で『10』を調べれば十分です。


 なお、割烹で実施した際にいくつか別解が寄せられましたので、参考までに書いておきますね。


   * * *


≪別解1≫

 腕の合計「87」は奇数だから、ヒトデの数は必ず奇数になる。

 5を引いた「82」で考えると、ヒトデの数は偶数なので腕の数は「10」の倍数。

 よって、ヒトデとイカとタコの合計が9匹で

   「10の倍数(ヒトデの腕の合計)」+「10の倍数(イカの腕の合計)」

     +「8の倍数(タコの腕の合計)」=82

だから、8の倍数の1の位は2。

 これは「8×4=32」しかない。(※「8×9=72」は上記の式と合わない)

 よって「タコは4匹」で確定するから、残りの条件を整理すると

   『ヒトデとイカが合わせて5匹で、腕の合計は50本。

    ただし、ヒトデの数は偶数。(※1匹は避けてある)』

となる。ヒトデが0匹のときと2匹のときと4匹のときを確認すればよいので

  5×0=0 50÷10=5 ∴ 合計5匹となり適

  5×2=10 (50-10)÷10=4 ∴ 合計6匹となり不適

  5×4=20 (50-20)÷10=3 ∴合計7匹となり不適

 以上より『ヒトデが1匹、タコが4匹、イカが5匹』。


   * * *


 奇数偶数と1の位に注目した、面白い回答ですね。

 これと似た考え方で、次のような解法もあります。


   * * *


≪別解2≫

 イカの腕の合計は必ず10の倍数になるから、腕の合計「87」の1の位「7」はヒトデの腕の合計とタコの腕の合計を合わせた数の1の位になる。

 ヒトデの腕の合計は5の倍数だから1の位は「0か5」、タコの腕の合計は8の倍数だから1の位は偶数」。よって組み合わせは「5+2」のみである。

 タコの腕の合計は8の倍数より1の位が「2」になるものを考えると「8×4=32」のみ(※「8×9=72」は条件に合わない)だから

  87-32=55

 よってヒトデとイカを足すと6匹、ヒトデとイカの腕の合計は55本。

 ヒトデの数は奇数だから、1匹、3匹、5匹を確認すればよい。


   * * *


 さらに、次のような解答も。


   * * *


≪別解3≫

 すべてタコだと仮定すると、「80」。

 タコをヒトデに置き換えると1つにつき「-3」、タコをイカに置き換えると、1つにつき「+2」となる。

 「-3」と「+2」を組み合わせて「+7」を作ればよい。

 つまり、イカは明らかに5匹以上で

   2×5-7=3=3×1 ∴ イカが5匹、ヒトデが1匹となり適

   2×6-7=5 ∴ 3の倍数でないので不適

   2×7-7=7 ∴ 3の倍数でないので不適

   2×8-7=9=3×3 ∴ イカが8匹、ヒトデが3匹となり、10匹を超えるので不適

 これ以上はイカとヒトデの合計が必ず10匹を超えるので確認は不要。

 よって、『ヒトデが1匹、タコが4匹、イカが5匹』となる。


   * * *


 なお、後半の「-3」と「+2」で「+7」を作るというのは、

   -3a+2b=7

を満たす10未満の自然数a、bを見つければよい、と説明できます。

   -3a+2b=3+4

   2(b-2)=3(a+1)

 b-2は3の倍数よりbは3で割って2余る数。

 bは5以上9以下ですから、5か8ですね。

 b=8のときはa=3となり10を超えるので不適となります。


 どこに注目するかで、いろいろな解法がありますね。

 おまけ問題の解答をざっくりと書いておきます。


◆◆おまけの問題◆◆

 ヒトデとタコとイカが合わせて20匹います。ヒトデとタコとイカの腕の合計は146本です。

 ヒトデとタコとイカは何匹ずついますか?

 ただし、ヒトデの数が一番多く、イカの数が一番少ないものとします。



 まず、146-5×20=46。

 タコはヒトデより少ないから9匹以下で、イカの数は一番少ないので6匹以下。

 つまり3の倍数は27以下で5の倍数は30以下でなければならないから『21+25』しかありえない。

 よって『ヒトデが8匹、タコが7匹、イカが5匹』。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
加瀬優妃は現在
『田舎の民宿「加瀬優妃亭」へようこそ!』
というエッセイを連載しております。
「なろう世界」での日記みたいなものです。
こちらもよろしくです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ