第97問 「イラストロジック」その21・解答
さて、中級ですので背理法を1回使います。
まずは塗れるだけ塗っていくと、次のようになります。
ここで、下から6段目に注目します。「4」ですから、『左端から4マスを「塗る」』と仮定します。
すると、図のように塗ることができ、下から5段目に「3」ができてしまうので、「112」が塗れなくなるので矛盾。
よって下から6段目の左端は「×」と確定し、あとは最後まで塗り進めることができます。
これが正解。『秋』ですね!
会意兼形成文字(禾+火+龜)で「禾」はイナホの先が垂れかかる様子から。そしてつくりの方は「カメの甲羅に火をつけて占いを行う」ことを表していて、そのカメの収穫時期が「あき」だったことと穀物の収穫時期が「あき」だったことからこの漢字になったそう。
……ってゆーか、「龜」消えてるやんね。まぁ、こんな画数多いの書けないから消えてよかったけども。(・_・;)
それでは、問題を見ていきましょう。
問題です。
イラストロジックを解くと、漢字が現れます。
その漢字に次の①~④の部首を付けると何と読むか、わかりますか?
① くさかんむり ② したごころ
③ かねへん ④ さかなへん
という訳で、答えです。
① 萩 【はぎ・シュウ】
単独だとすぐ分かるのですが、人の名前で『萩原』『荻原』と見たときに一瞬迷うんですよね。
会意兼形成文字だそうです。「秋」に群がって咲くことから、らしい。
② 愁 【うれ(い)・うれ(える)・シュウ】
この漢字を見ると何となく淋しい気持ちになりますねぇ。
これも会意兼形成文字。「秋」の方は、季節の「秋」じゃなくて「かぼそい鳴き声の擬声語」と捉えられていて、下の「心」が心臓の象形なので、「心が悲しくなる」「泣きたくなる」という意味らしいです。
秋は切なくなるから、とかかと思ってました。季節の秋、関係なかったらしい。
むしろこの「愁」の漢字から「センチメンタルな秋」のイメージになってしまったんだろうか?
③ 鍬 【くわ・すき・ショウ】
あれ? 「すき」は「鋤」では? そもそも「鍬」と「鋤」ってどう違ってたっけ?
……と思い、ググりました。先が曲がってて「へ」の形になっているのが「鍬」、スコップのように真っすぐになっているのが「鋤」らしいです。
えーと、これも会意兼……あー、これはもういいか!
秋に土の中の野菜を取るために用いる金属の道具、という意味です。
④ 鰍 【かじか・どじょう・いなだ・シュウ】
もともと中国では「秋=しまって細い」魚ということで「ドジョウ」を差します。
カジカは日本固有種で、ドジョウに似ていて秋の魚であることからこの漢字を当てたらしい。
「いなだ」はブリの幼魚のことだそうですが……三種類の違う魚の読みがあるって、何か不思議な感じ。
ついでに、クイズには入れなかった「さんずい」と「きへん」についても調べてみました。
● 湫 【くて・とどこお(る)・ひく(い)・せま(い)・シュウ・ショウ】
見たこと無いですね。「くて」って何?
くて:湿地帯。湿気が多くて水草などが生えている所のこと。
この「湫」がつく熟語を調べても一切無いです。
でもPCでは「くて」の変換候補にありました。……いつ使うんでしょう?
● 楸 【ひさぎ・ごばん・きささげ・シュウ】
うーん、見事に知らない言葉ばっかりですね。
ヒサギ:キササゲの古名
ゴバン:何もヒットせず
キササゲ:中国原産の落葉広葉樹
ちなみに、「ひさぎ」の変換候補としてはありましたが、ごばん、きささげでは不可能。
一応「ひさぎ」が一番メジャーということに?
いろんな漢字があるものですね。
なお、地獄編の解答は次の通りです。
普通に作ったら、きれいにできたものの難しくて、それであちこち太くしてみたりして問題の中級レベルになりました。
「秋」がつく漢字、意外に少ないですね。常用漢字内だと「春夏秋冬」で一番少ないのかな、と思いました。
さて、この『クイズ&パズル』ですが、次回の出題が最後となります!
最後までお付き合いいただけると嬉しいです。




