第70問 「ちょっとしたクイズ」その38・解答
まずは、問題のおさらいから。
赤・黄・緑・青の4色に色分けしてある紙のマス目に、図のように正の整数を1から300まで書きました。
【問題1】
赤の数字・黄の数字・緑の数字・青の数字はそれぞれ何個ずつありますか。
【問題2】
このマス目から次のような正方形Aを切り取りました。
Aに書かれている数字の合計が「796」のとき、青の数字はいくつでしょう?
【問題3】
もう1つ、このマス目から次のような正方形Bを切り取りました。
Aの数字の合計からBの数字の合計を引くと「160」になりました。
黄色の数字はいくつでしょう?
* * *
それでは解答です。まずは問題1から。
正方形の1辺は2,4,6……と偶数になっています。
300個の数字で正方形をどこまで埋めているかを考えればよいので、「300」を偶数の2乗で挟みます。
(16の2乗)=256 (18の2乗)=324
となりますから、300は1辺18の正方形の途中です。
1辺18の正方形は17個ずつに色分けされているので
300-256=44
44÷17=2・・・10
色の順番は「赤→黄→緑→青」となっているので、緑の10個目が「300」です。
なお、その内側、つまり1辺16の正方形の周および内部にある4色の個数は同じですから
256÷4=64(個)
よって、赤の数字は
64+17=81(個)
黄の数字は赤と同じなので 81個
緑の数字は
64+10=74(個)
青の数字は 64個。
ということで、問題1の答えは
『赤:81個 黄:81個 緑:74個 青:64個』
となります。
次に、問題2です。正方形Aを数字が正しく読める向きに変えると次のようになります。
青の数字①は、ある正方形の最後の数になるので、必ず偶数の平方数です。①~④の4つの中で、一番大きい数字になります。
①②③④の合計が「796」より
796÷4=199
よって199より大きい偶数の2乗を探すと
(14の2乗)=196<199
(16の2乗)=256>199
問題1より18の2乗はありえないので、16の2乗で確定します。
よって問題2の答えは
『青の数字は「256」』
となります。
ちなみに他の数字は
②:(14の2乗)+1=197
③:②+1=198
④:(12の2乗)+1=145
となります。
それでは問題3です。正方形Bを数字が正しく読める向きに変えると次のようになります。
黄色の数字①はある偶数の平方数と次の偶数の平方数の真ん中の数字になります。
他の②~④も含めて大小関係と計算式を考えると、次のようになります。
(xの2乗)<④<(x+2の2乗)<①<②<③<(x+4の2乗)
①:{(x+2の2乗)+(x+4の2乗)}÷2
②:①+1
③:①+2
④:{(xの2乗)+(x+2の2乗)}÷2+1
問題2より
(正方形Bの合計)=796-160=636
636÷4=159
(10の2乗)=100
(12の2乗)=144
(14の2乗)=196
④は159より小さく③は159より大きいことに注意すると
(100+144)÷2=122<159
(144+196)÷2=170>159
より「x=10」で確定します。
よって問題3の答えは
『黄色の数字は「170」』
となります。
他の数字も確認すると
②:171
③:172
④:(100+144)÷2+1=123
となります。
さて、一般に次のことが成り立ちます。
これを使って、4個の数字の平均より大きいか小さいかに着目し、絞り込んでるんですね。
なお、「=」が成り立つのはn個の数字が全部等しいときのみなので、今のように異なる4つの数字の場合は必ず不等号が成り立ちます。
上記の解答ではスピードを重視して大枠から絞り込む方法で答えを出しましたが、勿論計算でも解けます。
2次方程式になるので、中学数学になりますね。
きっちり答案を書かないといけないとなると、こちらの方が確実ですね。
あっ、問題3はたすきがけか……ひょっとして高校数学になってしまうかな? ( ̄▽ ̄;)




