第６５問 「ちょっとしたクイズ」その３５
今回の出題は『流水算』です。
さて、まずは『流水算』の説明から。
これは何かといいますと、流れる川を進む船の速さや時間を求める問題のことです。
船の性能は変わらなくても、川を上るときと下るときでは速さが違いますよね。
～例題１～
100ｍの川を毎分20ｍ進むボートで上ると、20分かかりました。
川の流れの速さは毎分何ｍですか。
毎分20ｍ進むボートで100ｍの川を進んだのなら、
100[ｍ]÷20[ｍ/分]＝５[分]
で５分で着くはず。
だけど20分かかったのは、上りの為、川が進行方向に逆らうように流れているからです。
100[ｍ]÷20[分]＝５[ｍ/分]
ボートは毎分20ｍ進むはずが、川により戻されて実際には毎分５ｍしか進んでいない。
この戻された分が、川の流れる速さということになります。
よって
20ー５＝15
より、川の流れる速さは毎分15ｍです。
～例題２～
次に、同じボートでこの100ｍの川を下ると、何分かかりますか。
今度は下りですので、ボートの速さに川の速さも乗っかりますから、
20＋15＝35
より毎分35ｍ進みます。
よって
100÷35＝20/7
より、20/7分、という答えになります。
つまり、この流れている川を上ったり下ったりする場合、次のことが成り立つ訳です。
それでは、問題です。
＊ ＊ ＊
ある真っすぐな川を60ｍで区切り、ボートで往復するコースを作りました。
Ａさんが一定の速度でこの川を往復すると、上りは５分かかり、下りは１分40秒かかりました。
≪問１≫
Ａさんのボートの速さと川の流れる速さは、それぞれ毎分何ｍですか。
Ａさんの様子を見ていたＢさんは追いかけることにしました。
Ａさんが川を上り始めてから３分後にＢさんは川を上り始め、54ｍ地点でＡさんを追い抜きました。
≪問２≫
Ｂさんのボートの速さは、毎分何ｍですか。
Ｂさんはその後も一定の速さで川を上り折り返しましたが、疲れてしまったので下りの途中でボートを漕ぐのをやめてしまいました。
すると、ＡさんとＢさんは同時にゴールしました。
≪問３≫
Ｂさんがボートを漕ぐのをやめたのはスタート・ゴール地点から何ｍの場所でしょう？
※上りから下りに折り返すときにかかる時間は考えないものとします。
