第59問 「ちょっとしたクイズ」その31・解答
それではまずは、問題のおさらいから。
赤いおもりと青いおもりと緑のおもりが3個ずつ、合計9個あります。
これらのうち、次のようにモビールに吊るすと、いずれもちょうどつりあいました。
ただし、モビールの重さは考えないものとします。
いま、赤いおもりと青いおもりと緑のおもりを1個ずつ左側に吊るしました。
右側の30cmと40cmの2か所におもりを吊るすことができるとすると、どのようにおもりを吊るせばちょうどつりあいますか?
考えられる組み合わせを、すべて答えなさい。
※色が同じおもりは、すべて同じ重さです。
※モビールの重さ、および吊り下げる糸の重さは考えないものとします。
※右側でおもりが吊るせるのは30cmと40cmの場所だけです。他の場所に吊るしてはいけません。
※30cmのところだけ、40cmのところだけ、という吊るし方もアリです。
※おもりを半分に割ったりしてはいけません。
それでは解説です。
2つ目の青と緑だけの図に注目しましょう。
緑のおもりの重さを「1」とすると、右側は
2×1+4×1=6
すると左側は
6÷3=2
より、青のおもりの重さは「2」となります。
次に、1つ目の図を見てみましょう。
右側を計算すると
2×2+4×1=8
よって左側は
8÷3=8/3
このことから赤のおもりの重さは「8/3」となります。
分数だとわかりにくいので、これ以降は
赤のおもりの重さは [8]
青のおもりの重さは [6]
緑のおもりの重さは [3]
とします。
それでは、問題の図を見てみましょう。
今回の数値は
3×(8+6+3)=51
左は30cmのところに「赤・青・緑を1個ずつ」を吊るしていますから、右側の30cmのところに同じように「赤・青・緑を1個ずつ」を吊るせばつりあいます。(※モビールの重さを考えないので)
これがまず、答えの1つになります。
次にこれ以外の吊るし方を考えます。
さて、ここで今回満たすべき式はというと
3×○+4×□=51
51は奇数ですから、○は奇数でなければいけません。
つまり『30cmのところ吊るす緑は必ず1個である』ことが確定します。
残りを考えると
3×(●+3)+4×□=51
3×●+4×□=42
すると、3×●は4で割って2余る数だから、●は4で割って2余る数です。
ここで手元にあるのは
赤[8]が2個・青[6]が2個・緑[3]が1個
であり、緑は吊るさず「赤[8]1個・青[6]1個」の重さ[14]未満であることを考えると
①赤[8]1個のみ ②青[6]2個 ③青[6]1個 ④それ以上吊るさない
の4パターンですね。
これらの数値は
①[8] ②[12] ③[6] ④[0]
となり、このうち4で割って2余る数になるのは③だけです。
3×6+4×□=42
□=6 → 青[6]1個
よって答えは、
・30cmのところに赤と青と緑を1個ずつ吊るす
・30cmのところに青と緑を1個ずつ吊るし、40cmのところに青を吊るす
の2通りになります。
これはあくまで私の解法で、ひょっとしたらもっと早いやり方があるかもしれません。
こうするといいよ、という解法があったらお知らせください。m(_ _)m
それでは、あとがきにて追加で出題した「右側の20cm・30cm・40cmに吊るせる場合」についても考えてみましょうか。
結構ややこしいので、頑張って説明します。できれば読んでくれると嬉しいなー。d( ̄▽ ̄;)
まず、30cmのところに同じように吊るすのは答えの1つだとして、それ以外の吊るし方を考えます。
ここで満たすべき式はというと
2×○+3×△+4×□=51
51は奇数ですから、△は奇数でなければいけません。
よってさきほどと同様、『30cmのところ吊るす緑は必ず1個である』ことが確定します。
残りを考えると
2×○+3×(▲+3)+4×□=51
2×○+3×▲+4×□=42
ここで手元にあるのは
赤[8]が2個・青[6]が2個・緑[3]が1個
であり、先ほどと同様、
①赤[8]1個のみ ②青[6]2個 ③青[6]1個 ④それ以上吊るさない
の4パターンですね。
ここからは場合分けです。
①赤[8]1個のとき(▲=8)
2×○+4×□=18
手元にあるのは
赤[8]が1個・青[6]が2個・緑[3]が1個
ここで○は奇数でなければならないので
・2×3+4×3 ⇒緑[3]が2個要るのでダメ
・2×9+4×0
となり結果として1通り。
つまり吊るし方は
20cmのところに青[6]1個・緑[3]1個
となります。
②青[6]2個のとき(▲=12)
2×○+4×□=6
手元にあるのは
赤[8]が2個・緑[3]が1個
ここで○は奇数でなければならないので
・2×3
のみ。
つまり吊るし方は
20cmのところに緑[3]1個
となります。
③青[6]1個のとき(▲=6)
2×○+4×□=24
手元にあるのは
赤[8]が2個・青[6]が1個・緑[3]が1個
ここで○は偶数でなければならないので
・2×0+4×6
・2×6+4×3
の2通り。つまり吊るし方は
・40cmのところに青[6]1個
・20cmのところに青[6]1個と40cmのところに緑[3]1個
となります。
④それ以上吊るさないとき(▲=0)
2×○+4×□=42
手元にあるのは
赤[8]が2個・青[6]が2個・緑[3]が1個
ここで○は奇数でなければならないので
・2×3+4×9 ⇒緑[3]が2個要るのでダメ
・2×9+4×6
・2×15+4×3 ⇒緑[3]が2個要るのでダメ
となり結果として1通り。
つまり吊るし方は
・20cmのところに青[6]1個と緑[3]1個と40cmのところに青[6]1個
となります。
以上より、答えは
の6通りとなります。
場合分けのポイントは「すべてが排反」であり、かつ「すべての場合」を網羅していること。
今の場合、「3」だけ奇数なのでここに注目して考えた、ということですね。




