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第5問 「ちょっとしたクイズ」その2・解答

 まずは、問題のおさらいから。


   * * *


挿絵(By みてみん)

 この図は、地球と太陽光、そして月が地球の周りを回る様子を北極側から見たものです。

 次の4つの俳句で描かれている情景の月は、図のA~Hのうち、それぞれどれでしょう?

 注:答えは1つとは限りません。すべてバラバラとも限りません。


① 三日月や ふわりと梅に 鶯が(小林一茶)

② 有明や 寝ぼけて白む 鹿の顔(正岡子規)

③ 見る影や まだ片なりも 宵月夜(松尾芭蕉)

④ 菜の花や 月は東に 日は西に(与謝蕪村)


   * * *


 まず、ヒントとして出していたことは2つ。

・「地球の自転の向きは北極側から見て反時計回り」だということ。

・「月の満ち欠け」の覚え方で、「右残り右減りー」と言っていたこと。


 図の月で、光っている部分は黄色く、影になる部分は黒く塗ってありますから、地球から見てどこが光っているかを考えると

  A:真っ黒

  B:右側が少し光っている

  C:左側が少し光っている

  D:右半分が光っている

  E:左半分が光っている

  F:右側の大部分が光っている

  G:左側の大部分が光っている

  H:全部光っている

となりますね。

 Aが新月、Hが満月であり、「右残り右減り」から、月の公転の向きも反時計回りになります。

 このことから

  A:新月

  B:三日月

  C:陰暦27日頃

  D:上弦の月

  E:下弦の月

  F:陰暦12日頃

  G:陰暦18日頃

  H:満月

となります。


 では、俳句の方を見てましょう。


① 三日月や ふわりと梅に 鶯が(小林一茶)

 これは「三日月」とはっきり書いてありますね。


② 有明や 寝ぼけて白む 鹿の顔(正岡子規)

 「有明」とは夜が明けきっても空に残っている月の事で、陰暦16日以降、つまり満月より後の期間の月を指します。


③ 見る影や まだ片なりも 宵月夜(松尾芭蕉)

 「宵月夜」とは「宵の間だけ月が出ている夜」を指し、陰暦八月の二日月から七日ごろの上弦の前までを指します。


④ 菜の花や 月は東に 日は西に(与謝蕪村)

 「月は東に日は西に」から、夕方に昇り始める月を指します。

 夕方とは、図で言うと地球が左を向いているとき。このとき昇り始める月は、満月です。


 ……という訳で、答えは


   ①B ②CとEとG ③B ④H


となります。

 ※ちなみに、「有明」については特に20日以降を指すことが多い」と書いてあるところもあったので、②は「CとE」でも可。


 ですので、時刻と月の形からだいたいの方角がわかる、ということですね。

 道に迷ったときは使える……かな?


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加瀬優妃は現在
『田舎の民宿「加瀬優妃亭」へようこそ!』
というエッセイを連載しております。
「なろう世界」での日記みたいなものです。
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