表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/55

23 素敵なアイデア 〜王女視点〜

 「初めまして、ヒューイ・ノックスです」



 私の席からずっと先の教壇に立った青年は、そう自己紹介をして如何にも高位の貴族らしいお辞儀をしたのよ。


 真っ黒で艷やかな肩まである髪の毛は後ろで一纏めにしてあって、翡翠色の瞳はアーモンドみたいにきれいな形。


 鼻は高くて色白で本当に美青年って言葉がピッタリだった。


 この国の近衛騎士はやたら美形が多いけれど私の一番気に入ってた彼は、ちょっと目を離した隙に辺境伯の長女に奪われちゃったのよね。


 でもその彼よりずっと目の前のヒューイって名乗る人のほうが綺麗かもしれない。

 でも少しスリムな体型で最初は私の好みじゃなかったのよね。


 そんな感じで見てたけど、何だか周りの女供が騒ぎだして大勢押しかけ始めちゃって近寄れなくなったのよ。


 大して美人でもない伯爵家の娘をエスコートしてた時に、あら、かなり上手なリードじゃない? って思って感心してたら軽々その娘を横抱きにしてたり、剣術の授業でも他が下手くそに感じるくらい強かったり・・・ 


 ちょっと待って? もう少し我慢して待ってたら凄く理想の騎士様になるんじゃない? 


 側に置いてたら凄く自慢のアクセサリーになるんじゃ・・・


 そう思い付いて慌てて自国に手紙を送らせて身元を調べたら、どうも帝国の皇子にそれらしき人がいるていうじゃないッ!? 


 名前も一緒なの?! あの国の皇族は姓が無いから『ノックス』っていうのは偽名だろうって返事が来たの!! 


 そういえば



「身分は訳あってここでお伝えすることはできません」



 って、最初に言ってたわ。


 決まりじゃん。


 皇子様じゃん。


 え~、どうしようぜんっぜん会えないアンドリュー王子様より直ぐ目の前の皇子様って魅力的過ぎじゃない?


 アンドリュー様はホントに騎士様! って感じで、すっごく好みだけど帝国のヒューイ皇子は第1子だから次期皇帝じゃん。


 しかも時間が経てば・・・


 私ってばまだ仮婚約だし、フリーみたいなもんよね? 


 だったら帝国の皇子様でも良くないかしら?


 アンドリュー様は捨てがたいけど、第2王子だから国王にはならないし・・・


 ああ、でも捨てがたいわね。どっちもって訳にいかないのかしら・・・



 あ、それよりまた休み時間に女どもが近寄らないように釘さしとかなきゃ。


 王女である私が挨拶もできないなんておかしいじゃないの、図々しいわよって言ったら流石に近寄らずに後ろに固まってたけど、今度は男どもが邪魔だわ・・・ 

 まあコイツらは私が王女って分かってるから道くらい作るでしょう。


 そうそうそんな風にね。




×××




 え? 何でヒューイ様の悪口を私が言ったことになるの? 良くわかんないわ。


 こういう時は斜め45度から見上げて首かしげてニコッって微笑めば大抵何とでもなるのよね、私ってば可愛いから。


 ほ~ら皆私が可愛いからなんにも言わなくなったわ。ヒューイ様だって虜よね。


 やだ、この人私よりお肌ツルピカじゃないのよ! 睫毛なっが! 何か負けてるじゃないのぉって、何よその色気?! やだ~ ますます手に入れたいじゃないのぉ。



 いつも煩い侯爵家の息子が帰ってきちゃったわぁ、って赤点? テスト? ああ、あれね、え、赤点て何? 勉強のやり直しって何なの?! この国の勉強って難しすぎんのよッ!! 我が国みたいに私に合わせて問題出しなさいよーーー!!


 いやーー! 折角お近づきになれそうだったのにいぃ! 皇太子妃の座がぁ!!


 数学なんて嫌いよーーー!!




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ