第397話
オレはつい
昔の王子の頃の一人称、オレ氏と
ママンの前でつい言ってしまった。
だが相変わらずママンは
「あらあら、うふふ」と言うだけ
何も追求しないし、別にオレがどんな人物…
別人に振る舞おうと、テロリスト
はたまた大量虐殺者になり果てても
変わらずずっとオレを愛してくれる、
そんな微笑みだった。
「ママン…」
黒騎士バージョンのときは実の母親を王妃や
お前呼ばわりしていたがつい…
もうダメだ…
完全にバレてるし、自らも墓穴を
いや、自爆してしまった。
だが、ママンの息子で元王子だよ!とは
もう決して名乗らないと決めている。
だから黒騎士、中身は別人のふりだけでも
せめてしておこう。
ママンからも問いただしてこないし
きっと問いただし、バレたらオレがもう
来なくなるのを危惧しているからだろうか…
まあその通りなんだが…
ママンはオレから名を呼ばれ
一瞬ビックリし、肩があがったが
すぐ満面の笑みをし涙を流した。
そして先ほど来たメイド隊の
伝令書を床に落とした。
握ったままオレをずっと抱きしめていたのか…
「ママン…
と、これから呼ばせてもらうとしよう。
だがわたしはあくまでも黒騎士だからな」
と、まあとりあえずはそれっぽい言い訳を
しといた。
するとママンはワンワン泣き出した。
その涙は美しくキラキラしている。
まるでエリクサーみたいにキラキラしていた…
「美しいな…まるでママンの涙はエリクサー
みたいだ…」
とつい口ずさんでいた。
よくオレは王宮宝物庫からパクって異空間に
入れてたからな。
するとママンはどこからか小瓶を召喚し
先ほどの涙を何個かに詰めオレに渡してきた。
え?
涙くれんの?
いや、いらないんだが…
と、ママンが察したのか
いつぞやの古傷、といっても
ちょっと何かで欠けた爪に少し振りかけた。
するとパァっと光り
復元された。
え?
マジで?
エリクサーなん?
じゃあもらっとくかって
えー!!
ママンの涙がエリクサーだったの?
いや、人種にそんな性質は…
魔力か?!
いやわからん。
まあいっか、ママンはママンだし
オレがどうなろうとも、オレな様に
ママンもどうなっても大好きなママンだからだ。
ちなみにママンは感極まりオレに覆い被さり
服を脱ぎ始めたのだった。
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