第376話
ドクロの帆を掲げた船がオレの大戦艦に
衝突してきやがった。
中国からの借り物なのに…
まあ操縦のやり方とか知らんし仕方ない…
鎧さんこと今は漆黒の仮面の魔力を使えば
回避とか楽勝だけど
耐久面を見たくて敢えてぶつからせてやった。
相手も大型船だからか
お互い大きい損傷はなかったが、乗組員が
悪意を持って乗り込んで来た。
一瞬で対処できるが、
まあノーネームの構成員達はみんな好戦的だし
全部任せてみた。
これは余興だよ!…じゃなかった訓練だ!
もちろん危なくなれば介入するが
全くそんな素振りは無い。
こちらは無傷で相手は全滅
オレは暇だから飼い犬と釣りしてる。
が…
「おい!お前ら!なにしてる?」
海賊兵
「見てわからないか?釣りだが?」
「ワンワン」
「いや、状況わかってんのか?
いまから全員皆殺しだぞ!」
「さて…どちらがそうなるのかな?
って、かかった!うるさいから黙ってろ!」
「…」
「なんだと?釣りなんてしてる暇ねえんだよ!
殺してやる!!」
と海賊兵が釣りに集中してるオレこと
ノーネームに襲いかかってきたが…
「ヨッシャー!って…ゴミかよ…」
「ガルルルルルルル!ガアァァァ!」
釣りに集中してる主の
邪魔はさせないと飼い犬こと
神狼フェンリルが海賊兵の頭を食いちぎる。
そして噛みちぎった頭部を加えてる。
「コラ、汚いからペッしなさい。」
とオレが言うと血の匂いを嗅いでか
サメ型の魔物が海から口を開けていた。
まるでその肉、それをくれと言わないばかりに
飼い犬は戦艦から頭部を海へ投げ捨て
サメ型の魔物にあげていた。
「あらかた終わったら、死体は全部海のエサとしてくれてやるか…はぁ…今日も0匹、ボウズか…」
と悲観に暮れてたら飼い犬が
釣れた魚をわけてくれた。
いつもありがとよ。
すると最後の1人、片手フックの男が
現れた。
バカンス中のみんなも次々集まってきた。
余興…いや訓練も最後の仕上げと
いきますかね。
と、最後の1人に
誰だと聞かれたから自己紹介したら
驚かれてた。
「ひ、ひえー!!の、ノーネームだと?!
こんな女だらけの組織って知らなかったんだ〜」
と狼狽えながら自身の船に逃げるフックの船長
お!意外にノーネームって知られてるんだな…
とオレが思っていたら
「ノーネーム様…逃がして良かったのですか?」
獣人ワンがオレに尋ねてきたのだった。
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