第370話
甲板でイチャつく
隻腕の元Sランク冒険者チャラ男と
西国王女。
「ほ、ほら。揺れたりしたら危ないから
もう少しオレ様のほうへ寄れよ。」
「は、はい…」
頬を赤く染め肩を優しく抱かれる王女。
「王女様は相変わらず可愛いな。はやく
ノーネーム幹部になってオレ様が
迎えにいくからな。」
「は、はい…わたくしはずっと信じて待ってます。
んっ!」
と目を閉じくちびるを差し出す王女
「い、いいのか…?」
「もう!こういうときに言葉は不要ですわよ!」
「わ、わりい…つい。な、なら
いくぞ…」
と、チャラ男が王女にキスをしようと
した瞬間
「ウーー!ウーー!エマージェンシー!
エマージェンシー!前方より未確認船1
繰り返す。前方より未確認船1。
距離3000」
と大戦艦からいきなりアナウンスが流れた。
ノーネームことオレはそんな二人を
飼い犬と盗み見ていたのだが、びっくりして
「な、なんだと!?」
「ワンワン!」
と飼い犬と共に声をあげてしまった。
正直なにか近づいてくる気配はあったが
いい雰囲気なのを見るのに夢中で無視してたら
警報がなったのだ。
「のっノーネーム頭領様じゃねえか!
と神狼フェンリル様も。」
「のっノーネーム頭領様?!神狼フェンリル様も
いらしてたのですか?」
とオレに気づき急ぎ平伏した二人。
「あー、よい。楽にせよ。お前、彼女を
守ってやれよ。
ではな。」
盗み見たのを有耶無耶にしたいノーネームのオレ
「ワンワン!」
「はっ!!必ずや!」
「ありがとうございます。」
と平伏した状態から頭だけをあげる二人だった。
大戦艦にこんなアナウンス機能があるとは
知らなかった…
おかげでいいトコが見そびれた…
まあいいか。
なかなかいい雰囲気だったのを見れた
だけでもとりあえずは満足だ。
ちなみに未確認船ってなんだろう…
敵なら嬉しいな。
なんせ大戦艦で戦ってみたいと
ウズウズするオレ。
すると
前方からドクロの帆を掲げた
海賊船が現れる。
悪意のある感情を読み取れた。
なら
「総員第一種戦闘配置!!
非戦闘員は避難だ。これは訓練だ!
よいな!」
明らかに雑兵だろうからな。
危なくなればオレが介入するが
まずは戦艦ごっこを楽しむとしようではないか!
ちなみに第一種戦闘配置ってなんだ?
知らないけど、とりあえずそうかっこつけて
言っていたオレだった。
− − − − − − − − − − − − − −
読者の皆様 初心者の拙い文章ですが
☆ ♡ コメント など
いつも本当にありがとうございます。
励みがんばって参りますので今後ともよろしくお願いします。
思い付く限り執筆 不定期に投稿しますのでぜひフォローよろしくお願いしますm(_ _)m




