第333話
妾は吸血鬼女王
始祖を先代とする。
真祖のヴァンパイアでありんす。
血は好きでありんすが、とうに飲み飽きた…
けど、漆黒フルプレートの…
インテリジェンスウェポンを所有している主、
覆面の御方の血は言葉では表せないほど
美味だった。
永い時を生きてきているがまさかあれほどの血液が
存在するとは…
それに漆黒のフルプレートも武力で無理に
妾を従わさせようとはせずに
対価をきちんとくれた。
理知的で助かったでありんす。
所有者共々化け物みたいな強さでありんすからね。
主の覆面は、妾の奥義
血を吸わせて放つ血月牙を、真似し
さらなる力量で前に交戦したとき
押しつぶされたでありんす…
みっともなく妾は泣いて命乞いした始末…
けど、許してもらえたでありんすから
頑張ってお城建設のお手伝いするでありんす。
さらにまたお褒め頂けたら血液を頂けるかなあ
、とちょっとした打算はありんすが…。
と、まあダンジョンから出る準備を眷属達とする。
いろいろ魔導具をつんだりと
奈落50階層ボスの間を全員で出る。
昔の昔、
それこそ始祖の代だったか…
妾達ヴァンパイアの一族は神話大戦、
神との戦争に敗れたらしい。
それから神の作ったダンジョンの階層を
ずっと守護するように言い伝えられていた
とか…。
もちろん外出、外の世界にも自由に
出れるでありんす。
何百年周期かで、
外の世界は変わっていく仕様みたいでありんす。
人族がいる世界があれば
獣人、亜人、それに悪魔や
魔物だけの星もあったでありんしたね。
特に外の世界に真新しさや、興味を引くものも
なかったから、妾はずっと引きこもってたで
ありんすが…。
今回はこんな強者がいる星…
外出は細心の注意を払わなければ…
あれ?いま思い出した…
漆黒のフルプレートには孤島に宛があるって
言ったでありんすが、別の星にこのダンジョンが
移動してるかも?!
妾、千年は引きこもってたから!!
ま、まずい!早く出て知らせないと!
と、眷属達にも完全武装させダンジョンを
急ぎ転移で出た。
アメリカダンジョン入口
以前にも魔物が氾濫したりと
警備員が24時間態勢で厳重警備の中…
ザッザッザッザッザッザッ
と複数の足音がダンジョン内より聞こえてくる…
「お、おい!」
「こ、これって!」
「ジーザス!」
「いますぐギルドに緊急要請だ!」
と、アメリカダンジョン警備員が慌てふためく。
「スタンピードだ!!緊急第1種戦闘配備!!」
「「「「「はっ!!」」」」」
と警備員もエリートな人材、
もしくは元探索者だったりと
よりすぐりの人物達だった。
Aランクや、Sランクの
世界ランカー達が来るまでの時間稼ぎ
または情報収集など、テキパキしてくのだった。
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