第326話
頂上決戦
元特級探索者クロノと黒騎士(鎧さん)
の模擬戦はおわった。
ちなみにクロノは固有能力
完全なる無、を使えば一発で
何もかも、漆黒や鎧さんさえも簡単に
消滅させれるが、
それはさすがに敵にしか使わない。
自身の鍛えた肉体、剣技だけで戦い抜いた。
先に倒れた鎧さんこと黒騎士は
魔力が回復しすぐ立ち上がる。
クロノの蹴りにより抉れた胸部は修復されていた。
無数のダークメテオで魔力残量が0と
なっていたのだが少し回復したからだ。
漆黒のバスターソードは
完全に誤算で、鎧さんの意志ではなかった。
だから鎧さんは先に動けなくなった自身の
負けと思っている。
バスターソードはバスターソードの意志で
主を喜ばせるべく、自立型
インテリジェンスウェポンとして
すでに覚醒済みだったのをしらなかった鎧さん。
まさか最後、主に攻撃していたとは…
いまクロノは気を失ったまま
立っていた。
もちろんバスターソードはすぐ異空間から
エリクサーを取り出し蓋を切り
主のクロノにかけていた。
だからクロノは傷が完治し立ったまま寝ている。
その主の周りを心配そうに浮遊してる
漆黒のバスターソード。
バスターソードもクロノの蹴りで抉れていたが
鎧さんの漆黒の魔力により今は修復されていた。
黒騎士こと鎧さんは
主のクロノを優しく抱き、
膝枕しながら頭をなでた。
バスターソードは主、クロノの安らなか寝息を
聞いたのか安心し黒騎士の背中、
定位置へと戻った。
この限定(無)から作りだされた
無間空間は主のクロノがおきないことには
解除出来ないから、起きるまでゆっくり
待つことにした黒騎士。
決して主を起こすようなことはしない。
ちなみに配信はまだ、クロノが勝った、
黒騎士が勝った論争が繰り広げられていた。
(…)
(模擬戦おわりか…?)
(すごかったな…同等レベルだったのかこの二人)
(バスターソードって
意志あるようにみえるんだが…)
(バスターソードがエリクサーを
クロノにかけてたしな)
(瓶切ってたしな。)
(オレも意志がある武器ほしい。)
(けどバスターソードって黒騎士の武器だろ?)
(なんで黒騎士じゃなくて治療薬を
クロノにかけたんだ?)
(黒騎士は倒れたが、わりと
すぐ立ち上がっただろ。だからクロノの負け)
(いや、先に倒れたの黒騎士だから黒騎士の
負けだろ)
(なんか仲いいなあの二人…黒騎士がクロノを膝枕
しはじめたんだが…)
(旧知の仲だろ?黒騎士のこと鎧さん
っ呼んでたし。本名か、あだ名かは知らんが)
(クロノもいつもの口調じゃなくて
柔らかい感じだったしな)
(ついでにクロノ、ブタオの師匠とも判明)
(今回の配信でいろいろわかったな。
まだまだ謎ありそうだが。)
と、配信は盛り上がっていたのだった。
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