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第32話

「ぐおおおお！！！！」

パパン王の必殺　バフ✕100

竜のような形の蒼黒の蹴りが

息子の漆黒の蹴り　カウンタークロスキック

2.3割のチカラに競り負けた。

地面深く今もめり込み続けているパパン王

体にかなり薄い漆黒の炎が纏わりつき　

摩擦で生じたのか火だるま状態だった。

身につけていた複数の防御神器がいまも耐えきれず

砕け続けていた。

息子の王子から繰り出された

カウンタークロスキックが直撃した両足は消滅して　

太ももから下は無くなっていた。

急いで我はエリクサーを飲むが　治りが悪い…

父親に放った息子の回し蹴りだからか殺意はなく

薄い漆黒の炎も少ししたら消えていった。　

だが激痛だ！！！！

父上のプライドでなんとか意識を保ち

激痛には耐えきった…

我は二本目のエリクサーをのみ

自動運転モードがある　フルプレートを異空間から取り出し自動装着

色は蒼黒フルプレートだ。　

そして転移石を使い　

武闘大会の会場へ戻る

オレはまだなにかパパンの策がくるか

警戒していた。

すると

パパンが現れた　気配でわかった。

「はっはっはっ！！まだまだだな息子よ！」

蒼黒のフルプレートに変身して登場したパパン王

我の

足はエリクサーのおかげで

生えてきてるが立てるほど回復はしてない…

激痛もあり　

冷や汗はずっと流れていてなんとか

意識朦朧な中

フルプレートの自動運転モードで立ってる。

もう限界が近い…　

「わかってたよ！　パパン！つぎこそは倒す！」

「いやいや待て待て！息子よ、反撃は一発って

約束だろ、それに…　」

チラっ

我が買収した試合終了のゴンドラを

ならす係を見た。

一試合は15分　だが

「ごーん」ゴンドラは8分で鳴らさせた。

「し、試合終了〜〜！！」ゴンドラ係。

「おわりだ！」と我は

余裕が全くないのに

余裕そうに息子へ言う。

「えー、なんかはやくない?

まあ、集中し始めてたからこんなもん

だったかなあ ?

時間感覚狂うなあ…」息子の王子

決着がついてない

場合は買収判定審査員に委ねられる。

そして

三人の　買収審査員が

10−0 パパン王を支持

9−1 パパン王を支持

「ま、負けた」

うなだれる息子

「はーっはっはっは」我は声高々に笑う。

パパンもヨイショを良くオレにしてくれるから

今回も勝てると思ったが

「息子よ、お前はオレより下だ」

とパパンに言われた。

「くっ！」まあ、やはりちょっと悔しいオレ

「だがよくやったな！精進しなくていいから、

現状維持で、これからもマイペースで

手を抜くんだ！いいな?」

ん?負けたのに　オレ精進しなくていいのか?

まあ　パパンは家族みんなに甘いからな。

「この有り様では閉会式は出来そうにないな…」

パパン

東国の姫との決勝戦　あたりから観客やリポーター　

もろもろ、みんな具合悪そうにしたり呆けたり

歓声も全くなく、ずっと静かだった

「これにて武闘大会は終了！！」パパン王

「ゴーン」ゴンドラ

パパン王は王族用VIPルームに

フルプレートの自動運転で運ばれていった。

VIPルームに到着し、入室と同時にフルプレートが解けた

そういう設定にしてたのだろう。

既にパパン王の意識はもうなく

室内に倒れ…

ぎゅっ

「あらあらうふふ」と言いながら

パパン王を抱きしめたママン

「お疲れ様　パパン！」妹

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