第254話
黒騎士のオレは
ママンに甘えてイタズラをし、
おっぱいに息子を挟んでもらい果てた。
ちょっと気まずいと勝手に一人で思い込み
日本へ転移しようとしたら…
なにか強い念を感じ取れた。
ん?これは…日本にあるクロノ
黒騎士のカードからみたいだ。
付喪神?
(付喪神経由でブタオの念が
黒騎士ことクロノに届いた)
どうやら命よりも大事にカードをずっと
持ってくれてたらしい。
黒騎士のわたしとクロノのオレを。
念としての想いが伝わってきた。
クロノも黒騎士も両方ともオレなのだから。
2つのカードを1番気に入ってくれたのは嬉しいな。
黒騎士がクロノとは絶対に結びつかない
ようにしてるからな。
なのにその二枚が命より大事とはな。
そして今そのカードの所有者が自ら
命を絶とうとしていた。
深い絶望、悲しみ、後悔、憎しみ
理不尽に抗えない
チカラ無き者か…
出来れば抗ってほしいが…
皆が皆、抗える訳ではない。
仕方ない…
少しだけ手助けしてやるか!
面白ろそうだし笑
オレはクロノ、黒騎士カードを媒体に
意識だけをその念を送ってきた人物に憑依した。
ちなみに、それによりカードは消滅した。
召喚者、
まあオレを呼んだ
カードの所有者は命を絶つ寸前だったからか
転移ではなく憑依にした。
また自害されたら、たまらないから
いっときはオレが身体を乗っ取ってやった。
(意識だけ)
見た目はブタオ
中身はクロノ、黒騎士、ノーネーム、元王子。
まあノーネームと元王子はブタオには
知る由もないが。
ちなみに黒騎士ことクロノの身体は
オレの固有能力、限定(無)の
何もない空間に置いてきた。
身体を乗っ取ったからか、
近況くらいはブタオの意思がオレに
流れ込んで来た。
だから名前がわかった。
ちなみにブタオの意識もきちんとある。
脳内で会話している。
「安心しろ!
お前に強い意志と覚悟が出来上がるまでは、
オレがお前の身体を使ってやる!」
(え?あなたは誰なの?なんで
僕の身体に乗り移ったの?)
「お前が呼んだんだろ?
チカラがあればこれまでの人生が違ったのかと、
まあ言うなればオレはお前の
もう1つの強い意志だ!
だからオレもお前だ!」
とりあえずクロノや、黒騎士とは
言わないでおく。
自分のもう1つの意志ってしたほうが、
元の身体に戻ったときブタオは
混乱しないだろう。
クロノや黒騎士に詮索や接点を
もたれたら後々面倒だからな。
黙っておくが吉。
あと本音は飽きたらサッサと退散しやすい
ようにだ。
オレが飽きるのが、先か
ブタオが立ち直るのが先か勝負だ!
「お前には真の強者とはなにかを見せてやろう!」
(え?僕弱いよ…)
「ブタオよ。真の強者は腕っ節ではない!
心の強さだ、まあようは相手を殺す覚悟。
殺される覚悟だ!特等席で見ておけ。
本当のお前をな!」
と、オレは真の強者っぽく
ブタオに語りかけたのだった。
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