第249話
わたしは世界に一人しかいない
特級探索者クロノ様専属受付嬢。
「はぁ〜」とギルドで大きなため息をつく。
今日もクロノ様はギルドにいらっしゃらない。
はやく謝罪して、
元通りになりたい。
最近はアメリカ少女と恋仲なのでは?
とSNSやニュースでよくクロノ様が取り上げら
れてる。
アメリカ少女は満面の笑みで、
プライベートなので答えられないと
取材を受けていた。
うざいなあ…小娘のくせに
もう処女ではない発言も多数してたし…
はぁ…相手はやはりクロノ様なのか…
わたしはもう20半ば…
そろそろ行き遅れかあ…
と、今日も今日とて悲観していたら
「よっ姉ちゃん!今晩あそばない?」
と軽薄そうな探索者が
わたしに声を掛けてきた。
「申し訳ありません。わたし一応は婚約中の身に
なりまして。」
カタチだけ、だけどクロノ様と婚約中。
親にも報告してるし。
「へえー、けど毎日浮かない顔してんじゃん!
ケンカ中?別れなよ!オイラとイイコト
しようよ!!」
と食い下がる軽薄探索者
うざいなあ…
「申し訳ありません。」
と一応はスマイルで丁重にお断りするわたし。
「大丈夫大丈夫!!」
と、軽薄探索者がカウンター越しに手を
伸ばしてきた。
え?な、なに?
や、やめて!!
助けてクロノ様!
なんて都合のいいことを考える。
今だに恋を夢見る20代半ば専属受付嬢のわたし。
「やめろ!!!」
と、ちょっとダミ声
わたしはクロノ様!だと思った。
けど…
ん?
「な、なんだお前?」
軽薄探索者
「オレか?オレは…
あれ、オレの名前なんだっけ?
あ、ぶ、ブタオらしい。」
と、自信たっぷりな態度から
急にあたふたしだしたブタオと名乗った巨漢。
うん…体格はブタ…体重は130.20キロくらい
お世辞にも外見も良くない…
しかも自分の名前を忘れ、
らしいって…なんか怪しい。
が、
なぜだろう。
クロノ様に会いたい、助けにきてほしいと
願ったからか口調や佇まいはクロノ様にちょっと
似てる。
まあ名前や背格好、顔からして
100%別人だけど…
「ブタオだあ!?オイラの
ナンパ邪魔しやがって!」
と、怒る軽薄探索者。
「行きたいのか?」
ブタオは確認を専属受付嬢にとる
「い、嫌です…」
わたしは前にクロノ様から半グレに
助けてもらったシチュエーションを思い出し
ながらブタオって人に答えた。
「彼女が合意したなら良かろう…。
だがしてないからだめだな!」
ブタオ
あれ?クロノ様も前と同じセリフだったような?
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