第240話
オレは黒騎士の旅人バージョンで
王執務室に入り挨拶した。
漆黒のフルプレートは
旅人用の大きい布で全身を隠している。
王宮宝物庫からパクったやつだからだ…
が、シーン…となる。
み、みんな引いてる?
「う、うむ…
いきなりでびっくりしたぞ…
ママンの護衛とな?初耳だ。」
パパン王
「ああ、旅をしていて
たまたま声をかけられた。いまは
世話になっているが、
そんなに長くいるつもりはない。
安心しろ。」
実の父親、いや王になんちゅう口の聞き方なオレ。
まあ偉そうなのは元からだ。
王子でそういう教育を受けてきたから。
ということにしとこ。
不敬罪はやめて。
「旅人さんかあ。すごい!
いいなあ、ママンたまには貸してよ!」
次期女王の妹
お願い!オレを又貸ししないで。
「王妃様の護衛ですか…。
直属部隊メイド隊以外でははじめてですね…
ましてや男性でしたか。
あ、いえ、不満があるわけでは…
単純にはじめての出来事で少々驚きました。」
王子のときのお世話係兼、性処理係のメイド長
言っとくがオレからお願いしたわけでは
ないからね。
「ふぉっふぉっ、王妃の
お前さんが見つけて来たのか?
まあ実力もさることながら人を見る目が
長けとるし、大丈夫じゃろうて。」
幼少の頃、教育係の祖父のじいや
いや、ママン不用心すぎて
心配なんだが…。
初日からお泊りして一緒のベッドで寝たよオレ。
とりあえず周りの感触としては悪くなさそう。
元王子、家族のオレとはバレてないし。
ママンは「あらあらうふふ」と、オレに微笑み
嬉しいそうに抱き着く。
「ほう…確かに珍しいな…
ママンがここまで入れ込むとは…
良かろう!王家直属部隊の入団テストを
しようではないか!」
とパパン王が立ち上がり叫ぶ。
うん、勝手に話し進めて決めないで…。
そんなのに成りたいとか一言も言ってないよねオレ
「い、いや待て!わたしは」
と、断ろうとするが…
「やりたい!旅人さんと戦ってみたい!」
と妹がオレの言葉を遮ってきた。
「おひい様が模擬戦、入団テストされるのですか?
旅人様には少々酷ではありませんか?」
メイド長
「ふぉっふぉっ、よかろうて
王妃の護衛が務まるならある程度は
出来んとな。して報酬は?」
じいや
「旅人なら市民権は無条件で。
戸籍みたいなものだ。いろいろ福利厚生で
優遇される。
テストに合格すれば報酬として給金を
毎月弾もうではないか!」
と、ご機嫌に言うパパン王
あかん…誰もオレの話しを聞いちゃいない…
勝手に話しが進んでる…
− − − − − − − − − − − − − −
読者の皆様 初心者の拙い文章ですが
☆ ♡ コメント など
いつも本当にありがとうございます。
励みがんばって参りますので今後ともよろしくお願いします。
思い付く限り執筆 不定期に投稿しますのでぜひフォローよろしくお願いしますm(_ _)m




