第234話
ママンを遠目で護衛している
黒騎士バージョンのオレ。
ママンの予定は
孤児院の視察。
奴隷獣人、亜人の視察。
貴族のお茶会。
公務、会議など毎日多忙のようだ。
孤児院では
小さい子どもとママンが戯れていた。
お花を摘んだり絵本を読み聞かせる
ピアノを弾くなど。
ママンは孤児にも大人気だった。
孤児も何不自由なく、
手厚い補償があるのは肉付きや身なりから
見て伺えた。
そして孤児院入口やママンの側に王直属部隊
メイド隊が警備し目を光らせいた。
何事もなく終わり
次は奴隷獣獣人、亜人の視察だった。
なのに隣接している獣人亜人孤児院に
ママンは向かった。
「お、王妃様!!獣人亜人の孤児院は
今日の予定にはありません!」
メイド隊がママンを必死に止める。
が、ママンは「あらあら、うふふ」
と静止を聴かず軽やかなステップで
獣人亜人孤児院の中へ入っていった。
「こ、コレは王妃様!
なぜこのような場所に!」
と慌てて膝を付く職員達。
人種の孤児院と違い
獣人亜人は、遊んだりではなく
今後生涯奴隷として働く研修をしていた。
もちろん自国では奴隷の扱いは良く、
皆痩せてたり汚いとか
虐げられたりなどはなかった。
ただただ決められた役割を全うするよう
小さい時からそう言いつけられていた。
初めからそうだったからか、それに誰も疑問は
抱かない。
なんとも言えない気持ちでママンの護衛がてら
オレは遠目でその光景を眺めていた。
するとママンは手を叩き奴隷獣人、亜人の
仕事を止めさせた。
そしていまから遊びましょう!と、
言ってるみたいだ。
職員はびっくりし
「な、なりません!王妃様!
奴隷とお遊びになるなど!御立場が!!」
と焦りママンを静止させようとするが…
ママンはムッと顔を顰めた。
それに気づいたママン護衛のメイド隊が
「控えろ!!」
と怒号を職員にだけ浴びせた。
「ひぃ!!お、お許しを。」
職員に悪意はないからか許されたみたいだ。
ママンは自分の意見を無理矢理通し
紙芝居をしたり、折り紙を配り
織るお手本になるよう皆にみせて、
遊びはじめた。
奴隷獣人や亜人は最初こそは戸惑っていたが、
いまはママンの自由奔放さに当てられ
みんな楽しみはじめた。
オレは確かに虐げられた奴隷を
西国、帰らずの森に住まわせ拠点をつくった。
いまでは西国にも奴隷ではない
獣人亜人はわんさかいる。
人種と対等な立場でだ。
すべての奴隷を解放すれば貴重な労働力は
なくなり国は疲弊する。やがては人種と
奴隷、亜人奴隷の立場が逆転し
また争い、戦争になるだろう。
オレはなにが正確かわからないまま
ただただママンが楽しそうに
奴隷獣人、亜人と遊びるのを眺めていた。
奴隷獣人、亜人もみんな
楽しそうに笑っていたのだった。
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