第193話
女児が魔物にやられたママを
助けてほしく頑張って横浜から
遠路はるばる東京に
黒騎士のオレを訪ね一人で来た。
モンスターピードで町中にも氾濫したらしく、
それを助ける対価に
一生働いてもらうことにした。
敷地内のギルド施設
清掃などが出来るようになったら
最終的には受付や雑務だ。
もちろん賃金は払わないとだから
オレも働かないとな…
ドラゴンを出撃させ、
背に乗るオレら厨二病メイド
女児を抱きかかえる聖女で
横浜を目指した。
神奈川県へ入り
横浜市都心部を目指す。
が、やはり市街に魔物がチラホラ出ていた。
上空から
とりあえず一掃するか…
漆黒を握り針状にした。
ダークニードル!!
漆黒の針を降らせる。
魔物は次々とダークニードルに貫かれていく。
とりあえず
あらかた魔物は片付けた。
「すごいすごい!黒騎士のおじちゃん!」
と喜ぶ女児
「さすが御主人様。
凄まじいおチカラです!」厨二病メイド
「黒騎士様の戦われてる御姿は
神々しいです!」聖女
ドヤ顔なオレ
「よし!お前のママはお家にいるのか?」
「うん!こっち!」
指差す女児
「きゅおきゅお!」
と、ドラゴンがそれを感じとり
ゆっくり低空飛行する。
小さい昆虫系の魔物がまだいた。
ダークニードルの討ち漏らしは聖女の杖、
厨二病メイドのチェーン付き杭で討伐していく。
「ココ!」
半壊した自宅を指差す女児
「着陸だ!ドラゴン!
それから近隣の魔物はドラゴンクローで狩れ!
ブレスは厳禁だ!いいな?」
とオレは言う。
町が火の海になっちゃうからな。
「きゅおきゅお!」と首を縦に振り
オレ達を下ろし飛び去って行ったドラゴン。
「ママー!黒騎士おじちゃん連れて来た!」
「失礼する!」
「「お邪魔します!」」
オレ、厨二病メイド、女児を抱えた聖女
で家に入る。
部屋に入るとベッドに横たわる女性。
こいつが母親か?
「ど、どちら様ですか…?」
と母親が言う。
魔物にやられた形跡があり
起き上がるのがしんどそうだ。
「お前らが黒騎士と呼んでいる者だ!
この女児の依頼で来た。」
と言いながらエリクサーを母親にかける。
「え?え?あ、あ、傷が…?
あ、ありがとうございます、く、黒騎士様?」
と起き上がり困惑しながらも
深々と頭を下げる母親。
「礼はいい、
すでに報酬はこの女児から受けっている。」
「え?え?どういうことでしょうか?」
困惑する母親
「まず、経緯だが
この女児はわたしの別荘、東京まで
一人で来ていた。」
「なっ!この子はなんて危ない真似を!!」
女児に怒りだす母親
「まあ、そう言ってやるな。
確かに魔物が町を徘徊していた。
その中一人で来るのは自殺行為だったやも
しれん…。だが母親のお前が床に伏せ
救助を待つだけも同じく死を待つだけ
だと幼いながらも本能で感じとったのでは?」
「た、確かに…ですが…」
あまり納得はしてる感じではない母親
「それにオレは本来ならこんな依頼は受けん!
だが、幼いながらも母親を助けたい一心で
命懸けでオレの元へ辿りつけた。
そして対価はその一生をオレに捧げると約束した。
そこまで幼子にさせたのだ。オレを
動かせた女児は立派なのでは?
道中魔物に殺されては可能性のほうが
はるかに高かっただろう。だが辿りつけ
オレが今こうして目の前にいる。それが結果だ!
救いをタダ待つ者と、
命を賭して救いを求め行動する者の差だな。
どちらが一概に正解とは言わないが
オレは助けるなら後者だったと言う訳だ。」
「う、う…はい…
あ、え?こ、この子の…い、一生を対価に?」
「そうだ!!この市内、いや県内の
全ての魔物を殲滅してくれよう!」
「お、お願があります!!
わ、わたしが変わりにあなた様に一生を捧げます。
な、何卒この子は許してあげてください!」
土下座し泣きながら懇願する母親
「だめだ!!オレはこの女児と
約束したからな!」
「そ、そんな…」
絶望する母親。
「黒騎士おじちゃんのとこで
働く約束したの!お掃除と
片付け!ずっとするの!」聖女に抱えられてる女児
「賃金はそれ相応を払う。
まずは1日30分からだ。
学年があがるにつれ10分ずつ増やす..
学業には支障ない程度だ。そして
卒業したら永久就職だな。休みは週2.3日だな。
ケガや病気は気兼ねなく休んでいい。
年10日なら特別に休んでいい。
賃金は減らさなでやろう。
それ以上は賃金から差し引く。
どうしても辞めたくなったら違う業務を
斡旋するが、それをも拒むなら約束を反故にし
どこへでも行くがよい。」
「い、いえ、そんな好条件だったとは!
し、失礼致しました!!
そ、その厚かましいお願いですが…
わ、わたしも働かせて頂けないでしょうか?」
「ああ、いいぞ!子供が心配であろうからな。
二人で働くとよい!住み込みでもいいが?
見たところ、ここの住まいは…住めているのか?」
半壊してる家、ボロボロじゃねえか…
と思ったオレ。
「ぜ、ぜひ住み込みでよろしくお願いします」
再び頭を深々と下げる母親
「良かろう!家賃はタダだ!
せいぜいわたしのために働くがよい!
詳細はココにいるメイドと話しをし決めよ。」
「かしこまりました。御主人様。
はじめまして。御主人様のご自宅を管理させて
もらっておりますメイドです。今後とも
よろしくお願いします。」
と母親にカーテシーをする厨二病メイド
「同じく黒騎士様の
ご自宅に住まわせてもらってます。
メイドさんとパーティーを組んでいる聖女です。
まだわたしは学生ですがよろしくお願いします。」
頭を下げる聖女
「こ、こちらこそよろしくお願い致します。」
頭をさらに深々下げる母親
「そういえば家族はお前と、この女児の二人か?」
オレは母親に訪ねた
「は、はい!旦那は探索者だったのですが…
魔物に殺され…女手一つにこの子を育てて
おりました。」
「そうだったか…今まで良くがんばったな。
いや、これからも頑張っていかねばだがな。」
子育てしたことないし、
それなのになぜか上から目線なオレ
雇い主だから許してくれ。
「本当にありがとうございます。
ありがとうございます。」
と涙声ながらずっと頭を下げ続けた母親だった。
厨二病メイドと聖女が
転移で母親と女児をオレの別荘
敷地内にあるギルドの方へと帰還した。
母親は敷地内にあるギルド施設の受付業務
1日7時間勤務。
一時間は必ず休憩、週休2日
ボーナス50万円を年2回
時給2000円、有給休暇年10日。
女児は掃除、片付け。週休3日
ボーナス10万円を年1回
1日30分、休憩無し。
(正し、疲れた場合は自己判断でして良し)
時給1000円、有給休暇年10日。
給料は母親へ渡す。
家賃光熱費はタダ。厨二病メイドと
打ち合わせをし雇用契約をしてくれた。
あまりに賃金が安いとかや内容がブラックだと
御主人様の沽券に関わるからと、
わりと高待遇にしたみたいだった。
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