第146話
飼い犬の趣味が釣りだと初めて知った。
釣れた魚をもらい自宅のログハウスに帰るオレ。
「おかえりなさいませ。ノーネーム様、
飼い犬様」獣人ワン
「ああ」
「ワン!」飼い犬
「夕食とお風呂どちらにされますか?」
「夕食で!」
「かしこまりました。直ちに準備しますね。」
「あ、この魚も焼いてくれ。飼い犬が釣ったのを
もらったんだ。」
「はい、では少々お待ちを。」
うん、飼い犬が釣りしてるのに
ツッコまれなかった…。
やはり釣りする犬は普通らしい、
驚くことがおかしいのだ。
危ない危ない…偏見だったな。
差別や偏見を許さないオレが
こんなことでは…
もっと視野を広げないとな。
「お待たせしました。」
焼き魚に刺し身だ
美味美味!
飼い犬と獣人ワンも備蓄の魚を一緒に食べた。
少しゆっくりして、
前に作ったヒノキ露天風呂に入りに行くオレ。
露天風呂で相変わらず最高だ。
身体を洗い
星を眺めながらゆっくり浸かる。
そしたら飼い犬と獣人ワンも
身体を洗ってから浸かりにきた。
「失礼致します。」
つい身体を見てしまった…。
獣人とはいえ
ケモミミと、尻尾くらいしか違いが無く
むしろ普通の人より、かわいいもんだ。
これが差別、虐げられる対処になるから
世の中不思議なもんだ…。
「いい顔をするようになったな。
拠点は過ごしやすいか?」
前はもう獣人ワンは、
死にたそうな顔してたからな。
「はい!毎日が充実してます。
仲間も増えましたし、これもノーネーム様の
おかげです。」
「いや、オレは何もしてないさ。
お前の…自分を偽りながらも何かを成そうと
する意志のチカラだろう。」
何もしてなくても獣人は虐げられる
過酷な世界で生きていき、絶望し
居場所がなく、名は元よりない。
それでも懸命に何かを成そうとしてる。
美しいし応援したくなる。
今はオレが与えた偽りの名で
がんばってるみたいだ。
オレも元ボンクラ王子だから
少しだけ差別や意地悪された経験はあったが
パパン王達、身内が黙ってなかったからな。
全然マシなほうだろう。
気持ちがわかるなんて絶対言えない…。
人は同じ人ですら差別し虐げる…か…
「とんでもないです!
全てはノーネーム様のおチカラ!
我々一同皆そう思っています!
もちろんウチも!」
「そ、そうか…
まあいい。
前にも伝えたがオレはお前たちが何を成すのか
見届けるだけだ。好きにしたらいい。」
「はい、必ず!
この世界をノーネーム様に捧げます!」
ん?なんかスケールデカくね?
いや無理だろ…
あと世界とか、いらんし!
とオレは思った
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