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【完結】夜遊び大好きショタ皇子は転生者。乙女ゲームでの出番はまだまだ先なのでレベル上げに精を出します  作者: ma-no
十九章 おめでたい話があっても夜遊び

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473 誓い


 リネーアとコニーに忠告をしたフィリップが愛の巣から出ると、鼻息の荒いカイサとオーセのお出迎え。既婚者の部屋から出て来たのだから、インタビューがしたいらしい。

 しかし廊下には野次馬の騎士も集まっていたからにはここではできない。馬車に乗り込んでから怒濤のインタビューだ。


「誰の部屋って……リネーア嬢だよ。何度も会ってるでしょ?」

「「既婚者だとご存知ですか!」」

「知ってるよ。てか、旦那さんもいたよ?」

「「ま、まさか……」」

「なに想像してんの?」


 2人が想像していることは、修羅場。と、思いきや、2人と交わる女性の姿。と、思いきや、フィリップとコニーの怪しい関係。どんどん妄想の海に沈んで行くので、フィリップも心配になるのであった。



 翌日は、昼頃に起きたフィリップ。ダラダラしていたら客が来たとカイサたちが嬉しそうに呼びに来た。

 フィリップはその客を地下牢にご案内。護衛騎士が囲んで連れて行ったから、カイサたちも気が気でない。フィリップが遊び半分で侵入者を拷問した部屋だもん。


「ど、どうして私をこのような場所に……」

「だって、いけ好かないんだも~ん」


 客の正体は、ステファン・エッガース伯爵。昨日手紙で呼び出したらノコノコやって来たのだ。とりあえず護衛騎士を上に戻らせたらネタバラしだ。


「さっきのは冗談。お前、余計なこと言うだろ? 僕は馬鹿な第二皇子でいなくちゃいけないんだよ。それは一番近くにいる人の前でもね」

「も、申し訳ありません。そこまで徹底していたとは考えにも及びませんでした」


 ステファンをヘコませたら、フィリップは取り調べのテーブル席に座らせる。


「んで、呼んだ理由なんだけどね~……お兄様と話はしてみたよ」

「ありがとうございます!」

「話を聞け。上手く行ったとは言ってないでしょ」

「は、はい」


 フィリップは父親の爵位復活は五分五分の可能性があることを伝えたが、ステファンとしてはこんなに早く動いてくれただけで感動モノっぽい。


「近々お声が掛かると思う。だから、何を言われても反発しないこと。余計なことも言うな。よかれと思うこともやるな。特に聖女ちゃんには、絶対に関わるな。わかった?」

「そ、それでは我々の意義がないのでは……」

「お前な~。それをやめて操り人形になれと言ってんのわかんないの? 下手したら家ごと潰されるよ? 僕の言う通りできないなら、もう知らない。貴族なんて消えたらいいんだ」


 フィリップが突き放すが、ステファンはいまいち話が飲み込めない。


「先ほど皇后陛下の話が出ましたが、やはり皇帝陛下は皇后陛下に(たぶら)かさ……ヒッ!」


 フィリップはその先を言わせない。机を蹴り上げ、天井にぶつけて破壊した。


「このゴミになった物が、お前の未来だ。僕の前で言う分は許す。お兄様の前で言ったら、マジで殺されるよ? 口には気を付けろ」

「は、はっ!」


 馬鹿な第二皇子が賢い事実に加え、武力の片鱗にまで触れたステファンは椅子から滑り落ちて(ひざまず)く。フィリップはその目の前に椅子を移動して、足を組んで座った。


「さっきの質問に答えてやるよ。聖女ちゃんは正しいよ。正しいことを言ってるよ。お兄様もそれに賛成してる。ただ、やり方が極端になってるだけ。正義だけでは、この世は成り立たないのにね~」


 そして物悲しそうな顔で語ると、ステファンもなんとも言えない顔になった。


「殿下は、これから帝国がどうなって行くとお考えですか?」

「さあ? よくなって行くんじゃない??」

「その未来に我々貴族は……」

「それこそ、お前たちしだいだ。清廉潔白の操り人形ならば生き残れる。それ以外は厳しいだろうね」

「そうですか……」


 フレドリクの作る未来がある程度想像できたステファンは、どうしても聞きたいことがある。


「殿下は、貴族は不要だとお考えですか?」


 フレドリクの代わりとなり得る人物が味方になるかどうかだ。


「うん。いらない」


 でも、フィリップは即答だ。


「どうしてですか? 今まで忠義を尽くして働いて来たのですよ? それも何代も命を懸けてです」

「んなの、高い給料払えば、そいつらより能力の高い人をいくらでも雇えるでしょ。それにしがらみだらけの人間に(まつりごと)なんて任せたくもないよ。ぶっちゃけ、皇家も政から離れたほうが民のためになるんじゃない?」

「お、皇家がいなくては、帝国が帝国ではなくなってしまうのでは……」


 フィリップの案は皇族からは絶対に出るはずのない案だから、ステファンも驚愕の表情を浮かべた。


「皇家は、国の顔で文化でいいんだよ。人民の人民による人民のための政治……これができたら、民がより豊かになるんだけどな~……みんなが僕の言ってる意味がわかるようになるには、もう数十年は掛かるかな? 忘れてくれたまえ。ニヒヒ」


 フィリップが笑うと、ステファンは颯爽とした風が吹いたように感じ、それと同時に全身に鳥肌が浮かんだ。


「殿下のお考え、正直私には、思いも付かないほどの高い場所からのお言葉に聞こえました。まさに神……このステファン。一生、殿下に尽くしていきたい所存です!」


 話がわからなくとも、感じることもある。ステファンは感動に打ち震え、フィリップに誓いを立てるのであった。


「そういうの、ムリィィ~~~」

「……へ?」

「気持ち悪いのぉぉ~~~」

「そんな~~~」


 フィリップは男に言い寄られて、サブイボが立ったんだってさ。


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