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【完結】夜遊び大好きショタ皇子は転生者。乙女ゲームでの出番はまだまだ先なのでレベル上げに精を出します  作者: ma-no
十六章 来客が多くても夜遊び

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410/522

410 皇子の点数


 2日振りに根城に帰ったフィリップは、欲求不満になっていたカイサとオーセに長時間マッサージされてKO。皇帝の看病で疲れていたからだ。

 それでも2人は許してくれなくて、寝てるフィリップを散々(もてあそ)んでから寝たんだとか。


 それもあって、フィリップが起きたのは昼頃。2人にマッサージされて目覚めた。ていうか、カイサたちは朝に起きて、交替でフィリップを起こそうとマッサージしてたけど起きなかったんだって。


「ふぁ~……寝過ごした。ま、今日ぐらいはいっか」


 フィリップが独り言を言っていたら、下腹部に頭を埋めていたオーセは顔を上げた。


「そういえば、陛下が死にそうって噂がいっぱい流れていたけど、ウソだよね?」

「ウソだね。どうせ皇太子派閥の人が、お兄様に早く皇位を継いで欲しいからデマを流してるんだよ」

「そうだよね。さすがのプーくんでも、お父さんが苦しんでる時にこんなことできないよね~?」

「それは僕は頼んでないんだけど……」


 オーセはホッとしたようだけど、フィリップはジト目。今回に限っては、フィリップも断っていたもん。

 それでもフィリップは身を任せていたら、カイサが食事の準備ができたと呼びに来たので仲良くランチだ。


「城では僕とあまり一緒に行動してなかったけど、何か探られたりしなかった?」

「うっ……偉そうなおじさんが怒鳴り散らすから怖くって、陛下の容態を何度か喋っちゃった。ごめんなさい」

「気にしなくていいよ。流した情報はたいしたことないし」

「え? あの話ってウソだったの??」

「さてね。2人は、皇帝陛下は健在。無理して仕事をしようとしてるって情報だけを知っていればいいの。それが自分を守ることになる。これは僕の優しさだと思ってくれると有り難いな~?」


 フィリップが諭すように言うと、2人は背筋に冷たい物を感じた。これは知ってはいけない情報だと感じたと同時に、フィリップも皇子なのだといまさら思い知らされたみたいだ。


「その怒鳴ってたヤツ、全員名前教えて。脅して来たヤツもね。父上とお兄様にチクってやる」

「「そういうところは皇子様らしくないのよね~」」

「いいじゃ~ん。僕、力ないんだも~ん」

「「開き直った……」」

「それより! 父上の容態、聞かれた時はジャンジャン流しちゃって。僕が言ってたって言うんだよ~?」


 でも、皇子様らしい発言が少な過ぎるので、フィリップの皇子度は半分以下の点数をつけるのであったとさ。



 ランチを終えると出掛ける準備。護衛騎士にも平民っぽい服を着せたら、馬車で平民街に出た。目的地は、薬屋の建物だ。

 ただ、フィリップの家臣は誰1人ここが薬屋だと知らないので、「女の部屋かな~?」とずっとヒソヒソ言ってる。


 護衛騎士に中を確認させたら追い出し、フィリップは1人でその部屋に残る。そして小窓をキャロリーナから聞いた叩き方で音を出したら、店主のキムが顔を出した。


「ライアンさんでしたか。もう薬が切れたのですか?」

「ううん。定期的に売って貰えるように確保しに来たの」

「それはまた嬉しいお話で。ささ、どうぞ入ってください」


 隠し部屋に入ると、まずは商談。痛み止めの中級を2週間置きに用意してもらい、上級と中級の間も作れないかと相談する。

 もしも在庫が足りなくなった場合は、速やかに他の優秀な薬屋を紹介する契約も結んだ。キムは嫌そうな顔をしたが、こんな太客を手放したくないので仕方なく了承していた。


「あ、そうそう。死痛病(しつうびょう)は記録の蓄積はない? 発症から死ぬまでの期間とか、個別の症状とか。高値で買うよ」

「こちらに!」


 もちろん大金が動くのだから、キムはすぐにノートを持って来てくれたのでニコニコ現金払い。ただ、けっこうな量なので、いまはフィリップの知りたい情報だけをメモし、後日、写本を受け取ることにする。


「やっぱり1年持つ人はいないか~……」

「そうですね。治療法はありませんから。痛み止めも長期間買える人も少ないので、痛みに耐え兼ねて自殺に走るか、安楽死の薬を求める方もいますからね」

「そっちのほうが御家族に取っては家計が助かるよね~……でも、安楽死って自殺幇助(ほうじょ)罪という犯罪なのでは?」

「そ、そんな法律あるのですか?」

「さあ? 知らない。僕も買うかも知れないから、他言はしないよ。そっちも気を付けてね」


 犯罪と聞いてキムはビビったけど、元々口の堅い平民にしか売っていないので胸を撫で下ろした。


「あとは麻痺ポーションの結果を聞いておこうか」

「残念ながら、こちらは私の領分を超えていまして……」


 キム(いわ)く、ポーションの類いはチンプンカンプン。約束を破って結果のわかりやすいHPポーションも自分に使ってみたけど、成分はまったくわからなかったそうだ。


「ということは……魔法に近い代物ってことか……」

「確かに……傷がみるみる塞がるなんて、神官が使う魔法ぐらいしかありえません。お役に立てず、申し訳ありませんでした」

「ううん。その結果を聞けただけで充分な成果だよ。特に麻痺ポーションの人体実験は面白い。頭はハッキリしてるのに、ナイフで切っても痛みがないなんて」

「そうですか? 使い道が思い付かないのですが……」

「ほら? お腹を開く治療の話をしたよね? その麻酔薬には持って来いだよ。睡眠ポーションも使えば、全身麻酔の代わりになるもん」

「勉強になります! ……ライアンさんって、本当に同業者じゃないんですか?」


 あまりにも画期的な治療法を次々と出すので、キムはフィリップのことを同業者どころかもっと凄い薬屋じゃないかと疑うのであったとさ。


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