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【完結】夜遊び大好きショタ皇子は転生者。乙女ゲームでの出番はまだまだ先なのでレベル上げに精を出します  作者: ma-no
十五章 新生活を始めても夜遊び

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355 来客の排除


 ラーシュがフィリップの怒りを澄まし顔で受け流し、カイサとオーセのヒソヒソ話が止まらないので、フィリップは違う話を探す。


「そういえばラーシュって、これからどうするの? 城で騎士でもするの??」

「いえ。騎士も捨てがたいのですが、国の資金でカールスタード学院で学ばせていただいたのですから外交官になります。他国の者と関係を築いて来たのですかもったいないですからね。フレドリク殿下にも頼りにしてると言われちゃいました。えへへ」

「デレデレだな……そんなにお兄様が好きだったんだ」

「嫌いな人います? ダンジョン制覇の話も遠くの地で聞いて、いまにも駆け付けそうになったぐらいですよ~」


 フィリップとしては、BLの話にしてからかおうと思ったのに、ラーシュはフレドリクを神聖視しているので失敗。どこから聞いたのかフレドリク伝説が止まらない。


「もうお兄様の話はお腹いっぱいだよ~。そんな話ばっかりするなら帰ってよ~」


 なので、フィリップは追い返したい。カイサとオーセはまだまだ聞きたい顔をしてるな。


「帰る前に、聞きたいことがあったのです! メイドを斬り付けて回ったって本当ですか!? 何してるんですか!? だから牢獄送りになるんですよ!!」

「ラーシュ君。落ち着こっか?」

「他にも酷いことしてましたよね!?」

「僕の話もお腹いっぱいだよ~~~」


 ここでラーシュの一番聞きたい話。フィリップの悪事伝説の開幕だ。どこから聞いたのか帝都学院の話もあったけど、そのほとんどが誇張された噂ばかり。

 しかし信憑性のある噂ばかりでフィリップもたいして否定しないから、カイサとオーセも信じまくっているよ。


「てか、ここって別に牢獄とかじゃないよ? 普通に外に出れるし」

「うっそだ~。ここ最近、殿下を外で見た人いないって聞きましたよ~」

「それは体調不良なだけ。そもそもなんだけど、ラーシュ……噂話に振り回され過ぎ。そんなんじゃ外交もままならないよ~? 城の侍女のほうが、幾分マシだ」

「うっ……ちなみにどこからどこまでが本当なのですか?」

「話し始めは本当で、それ以降はほとんどウソだよ」

「「「そこが一番ウソって言ってほしかったんですけど~??」」」


 フィリップに諭され掛けたラーシュたちだが、とんでもないことをしでかしていたのは変わりないので、評価は1ミリも変わらないのであったとさ。



 また3人で悪口言い出したので、今度は本気で追い出そうとするフィリップ。ラーシュを立たせて背中を押してる。


「もう帰ってよ~」

「最後にもうひとつだけ!!」

「本当にそれで最後だよ?」


 フィリップは武士の情けで質問に答えてあげる。


「殿下は今はどんな仕事してるのですか?」

「僕は~……この辺一帯の警備?」

「こんな所、警備する必要ないでしょ!? え? 仕事のひとつもしてないのですか!?」

「答えたんだから帰れよ~」


 でも、その答えはニートって言ってるようなモノ。ラーシュも反転してフィリップを押し返す。


「そっちの2人! 殿下はいつも何をしてるんだ!?」

「えっと……だいたい昼過ぎまで寝てます……」

「オーセ!? 殿下は体調不良で寝てるんです!!」

「あっ!? 熱は高いですから嘘ではありませ~~~~ん!!」

「やっぱり仕事してないんだな~~~!!」


 ラーシュの問いにオーセが本当のことを言ってしまったので、カイサがフォローしたけど時すでに遅し。ラーシュも怒ってフィリップを電車道だ。

 しかしそこに、フィリップを助ける女神が舞い下りた。


「殿下~? 来ましたよ~??」


 ペトロネラだ。フィリップには女神に全然見えないけど、この際頼るしかない。


「ネラさん! こいつがネラさんのこと紹介してってうるさいの! どうどうどうどう??」

「わっ! いい男~……子種、ゲットだぜ!!」


 見境のない崖っぷち女じゃなくても、ラーシュの見た目は100点満点。フィリップの嘘に、もうやる気満々でラーシュの後ろから飛び掛かった。


「ブハッ……え? ペトロネラ様??」

「そうですよ~? 結婚して~~~」

「ま、待ってください! 私は親戚です~~~!!」


 でも、ラーシュは面識があったらしく一目見て気付いたから、親戚を全面に出してなんとかペトロネラを引き離すのであったとさ。



「この度は誠に申し訳ありませんでした!」


 ラーシュのフルネームを聞いたペトロネラは、できるメイドに戻って綺麗な謝罪。フィリップは大笑いして、カイサとオーセはスキャンダルに目を輝かせてる。


「そういえば、殿下がペトロネラ様と付き合っている噂がありましたね……」

「そ、それは……」


 ラーシュが追及すると、ペトロネラが嘘八百言いそうな顔をしていたのでフィリップの笑いは止まった。


「ここだけの話だよ? ここだけの話だからね??」

「ま、まさか……」

「違う違う。フリだよ。実はね、お兄様の結婚でね~……」


 フィリップはメイドの不仲の話をして、その解決策で、ペトロネラと一緒にメイドの話のネタになっていると説明する。カイサとオーセはある程度聞いていたけど、2人がやることやっているのは知ってるので嘘と決め付けてるな。


「……本当ですか?」

「マジでマジで。あ、この際ラーシュも一枚噛まない? そろそろ効力も薄まってると思うから、何かやろうと思ってたんだよね~……ネラさんもどうかな??」

「親戚の子供となんて……ジュルッ」

「ネラさんはいいみたい。あとはラーシュの答えしだいだ。これは国の功績になるよ~?」


 ペトロネラはラーシュをロックオンしてヨダレを垂らしていたから、この案は大賛成。フィリップも崖っぷちのアル中メンヘラ女を押し付けられて、みんなハッピーだ。


「帝国のためになるのならやりたいのですが……私には婚約者がいるので協力できません。申し訳ありません」

「フラれた!?」


 でも、ヨダレを垂らしていたペトロネラは瞬殺だ。


「ちなみにその婚約者って、何歳から決まってたの?」

「8さ……あっ!?」


 この失言は、やってはいけないこと。フィリップはとんでもなくあくどい顔に変わってるもん。


「ふっふ~ん……カールスタード学院のあの子は浮気相手だったんだ~? 結婚するまで羽を伸ばそうとするなんて悪い子だな~……」

「へ~。そんなことしてたんだ~。じゃあ私とだって、羽を伸ばしていいよね~? そのままNTR決めちゃったり??」


 浮気しようとしてたんだもん。そんなネタを握ったフィリップは楽しそうにし、ペトロネラはチャンスだとラーシュに詰め寄った。


「このことは誰にも言いませんから、許してくださ~~~い!!」


 でも、ラーシュはダッシュで逃走。こうしてフィリップは、ラーシュを追い返すことに成功するのであった。


「殿下~。またフラれたよ~~~」

「う、うん……同年代を狙ったほうがいいんじゃない?」


 一番追い返したいペトロネラは、フィリップに(まと)わり付いて離れてくれないのであったとさ。


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