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【完結】夜遊び大好きショタ皇子は転生者。乙女ゲームでの出番はまだまだ先なのでレベル上げに精を出します  作者: ma-no
十四章 新居に移っても夜遊び

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341 本格的なメイド訓練


 カイサとオーセがフィリップの根城にやって来てから1週間。メイドや貴族の作法、化粧も(つたな)いながらもできるようになった。


「もうそろそろ大丈夫かな? んじゃ、出掛けるよ~?」

「「「はっ」」」


 というわけで、今日は初のお出掛け。ボエルを加えた4人は豪華な馬車に乗り込み、根城から見えていたお城の中央館にやって来た。


「アハハ。固い固い。昔はボエルも肩で風を切って歩いてたんだから、そうそう怒られないって」


 すると、カイサとオーセはカチンコチン。フィリップが緊張を(ほぐ)していると、例に出されたボエルは頭を掻いてる。


「昔は昔なので……いまは大丈夫ですよね?」

「うん! よく頑張ったね~」

「ええ……でも、もっと早く言ってくれてたら、メイドたちに何も言われなくて済んだのでは?」

「そのこともなんか言われてたの~?」


 フィリップは雑談しながら歩くので、カイサとオーセも徐々に緊張は解れる。メイドから言われたボエルの悪口がけっこう面白いみたいだ。

 そんなこんなで、目的地のメイド詰め所に入ると、前々から打診していたメイド長のベアトリスに面会する。


「この2人を、メイドにですか……」

「なんで僕まで舐めるように見たの?」


 カイサとオーセを前に出して挨拶させると、ベアトリスは全身を見て何か言いたげ。フィリップも何故か全身見られたから、そういうことだろう。


「ま、メイド服と先生をなんとかしてよ」

「はあ……では、まずは採寸から」


 フィリップの命令なのだから、ベアトリスもやるしかない。場所を移動して、裁縫担当の人に預ける。ベアトリスは忙しい人だから、採寸が終わってからまた会うそうだ。

 フィリップもその部屋に入ってガン見。フィリップの名誉のために言うと、裁縫担当が何かしないか見張っているのだ。でも、ほとんどの人は、エロイ目で見てやがると思ってる。


 ボエルは事情を知ってるからフィリップの行動の理由は半分理解しているけど、理解できないこともあるのか小声で質問している。


「2人の年齢を非公開にしたのはどうしてですか?」

「ん~? 子供に思われていたほうが、みんな優しくなるかな~っと……ダメ元だけど」

「それはバレた場合、もっと酷い目にあうのでは……」

「その時はその時だよ。その場合はなんとかするよ」

「また悪い顔してる……殿下もその顔、直したほうがいいですよ?」

「えぇ~……考え事してただけなのに~。じゃあこれは?」

「スケベな顔」

「ええぇぇ~」


 フィリップがどんな顔をしても真面目に見えないので、どんどん変な顔に。ボエルも笑い出したので、カイサたちは「なに遊んでんだ?」と迷惑そうにするのであった。



 採寸が終わると、下級貴族から買った服を数着渡してついでに仕立て直しをしてもらう。それからベアトリスに合流したら、次のお願い。先生を紹介してもらう。

 その人物とは面識があったので、フィリップたちはベアトリスに感謝の言葉を残して直接部屋を訪ねた。


「お婆ちゃん。久し振り~」

「ええ。よく参られました」


 その人物とは、前メイド長のアガータ。フィリップはたまに顔を見に来ていたから、部屋も知っていたのだ。


「そちらの2人にですか……」

「うん。なんで僕まで舐めるように見たの?」

「「「プッ……」」」


 事情を説明したら、またフィリップまで下から上まで見られたので、ボエルたちは吹き出した。二度目だもん。


「しかし私は厳しいですよ? 子供では耐えられないかと」

「そこをなんとか優しくできない? 僕のメイドなんだから、そこそこでいいの」

「それは私の心情が許せません」

「もう引退したんだからいいでしょ~~~」


 頭が固いアガータ。フィリップがいくら頼んでも、アガータは譲ってくれないのでカイサたちは不安な顔をするのであった。



 メイド訓練は翌日からとなり、場所はフィリップの根城。アガータは朝に護衛騎士が馬車で迎えに行くこととなった。

 時間が空いたフィリップは、カイサとオーセを綺麗な庭園に連れて行ってあげる。その2人は「この世の物じゃない……」と、天に召されそうになっていた。


 そうして根城に帰宅したら、今日は疲れただろうとフィリップのマッサージ。確かに疲れていたけど、フィリップの超絶技巧のマッサージを受けた2人は、気絶するように眠りに就いた。

 その翌日は、本格的なメイド訓練。朝食後のしばらく経った時間にアガータがやって来て、訓練の開始だ。


「なんでオレまで……」


 あと、ボエルも。アガータに「あれから酷くなってないですね?」と、巻き込まれていたからフィリップは笑いながら見てる。


「ふむ……やればできるではないですか」

「やった! もういいですか?」

「その喜びようはなんですか。前にも言いましたよね?」

「なんでオレばっかり厳しいんだ~~~」

「口調!!」


 さらにアガータはボエルばかり責めるので、フィリップはゲラゲラ笑ってるよ。


「お婆ちゃ~ん。ボエルはもういいでしょ。2人を集中的にやってよ」


 その声がうるさいとアガータに睨まれたフィリップは、本来の目的で話を逸らした。


「わかっております。しかし、もう基礎ができていますので、教え甲斐がないのです。誰かから教わっておられたのですか?」

「ちょっとだけ、ネラさん……ペトロネラさんにね」

「ペトロネラ様でしたか。どうりでボエルもよくなっているワケです」

「ま、ボエルの話は休憩の時に聞かせて。あとは任せるよ~」


 アガータの指導はカイサとオーセでも耐えられそうなので、フィリップは階段を下りて外へ。あのままあの場所でサボると、フィリップもアガータに何か言われそうだから逃げたっぽい。

 ボエルも一緒に逃げて来て、いちおうフィリップに感謝。でも、何を聞かれるか心配なので、気が抜けない。護衛騎士に八つ当たりして、気分を落ち着かせるボエルであった。


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