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【完結】夜遊び大好きショタ皇子は転生者。乙女ゲームでの出番はまだまだ先なのでレベル上げに精を出します  作者: ma-no
十二章 最終学年になっても夜遊び

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321 激怒


 オーセにも1ヶ月以内に仕事を開始すると告げて別れたフィリップは、急いで帰宅。ボエルにちょびっとだけ看病してもらったら、ベッドに入ったけどすぐに夜の街に出た。

 フィリップが向かった先は奴隷館。前回キャロリーナと会ったのは3日前とそれほど間は開いてなかったけど、(むさぼ)り食われてからお喋りだ。


「こないだ教えてもらった子、会って来たよ。だから調査はもういいや。ありがとね」

「早いのねぇ。でもぉ、助かるわぁ」


 キャロリーナ(いわ)く、この調査はかなり骨の折れる作業だったとのこと。だって、調査内容はフィリップより小さな大人の女性を探せだったんだもん。


「殿下より小さい子だったのねぇ」

「ううん。もうこれ以上はないと思って諦めた。あとは、僕の身長が伸びることに期待だね」

「伸びるなぁぁ……伸びるなぁぁ……」

言霊(ことだま)やめてくれる? そういうの、子供の内にやるとけっこう効くらしいよ?」


 キャロリーナは重度のショタコン。なのでフィリップの身長が伸びないように呪いを掛けていたけど、アドバイスをもらったら止まった。誰に使うつもりなんだろうね。


「ところでなんだけどぉ……そんなに小さい子を集めてぇ、どうするのぉ? お(めかけ)さんとかぁ??」

「あれ? 理由言ってなかったっけ?」

「ええ。探して欲しいとしか聞いてないわぁ」

「気になるなら聞いてくれてよかったのに……ホント、いい女だね~」


 キャロリーナとしては、フィリップが他の女を欲しているのかとその時はショックを受けたが、酸いも甘いも経験しているから耐えられたのだ。


「メイドだよ。城のメイド、僕より背の高い人ばっかりでさ~。子供の頃ならまだしも、大人がそんなの連れて歩いてたら見栄えが悪いでしょ?」

「そうねぇ……小さい子、3人が城の中をチョコマカ歩いてるのもぉ、見栄えが悪い気がするけどぉ……フフフ」

「なんで!?」


 フィリップの『自分が小さいからメイドも小さくしてしまえ作戦』暗雲が立ち込める。キャロリーナには子供がメイドごっこしてる姿が目に浮かんでいるもの。

 フィリップにもその絵が浮かんだけど、譲れない物もあるみたい。これ以上、小さく見えないように……


「そもそもだけどぉ、平民って雇っていいのぉ? お城は貴族子女しかぁ、メイドになれないんでしょぉ?」

「しまった!?」

「あらら~」


 暗雲は土砂降りに。このこともすっかり忘れていたみたい。フィリップは「お父さんに聞くしかないか~」と暗い顔でお家に帰るのであったとさ。



 翌日は、ボエルに昼頃に起こすように頼んでランチのあとに手紙を書く。


「これ、父上に出して来て」

「おう。やっと体調戻ったか~」


 ずっと寝ていたフィリップが起きたので、ボエルも出番が来たとちょっと嬉しそう。食器を下げると皇帝付きの執事に手紙を渡して、フィリップの下へと戻る。

 すると、執事が全力疾走で追い掛けて来たのでボエルはギョッとする。おじいちゃんの全力疾走は焦るわな。


 息を切らした執事から話を聞いたボエルは、バトンを受け取ったのだから全力疾走。フィリップの部屋のドアも乱暴に開けて飛び込んだ。


「ゼーゼー……」

「そんなに息切らしてどったの?」

「陛下がいますぐ殿下を連れて来いってよ! なんか怒ってるらしいぞ!!」

「えぇ~……怒ってるなら行きたくな~い」

「連れて行かないとオレの首が飛ぶだろ!!」

「ええぇぇ~……」


 フィリップはマジで行きたくないけど、ボエルを守るため、というかパジャマを引っぺがされたので渋々着替える。

 そうしてドアまで行ったけど、怒られるのが嫌なので足が止まった。なのでボエルが抱っこして走り出し、ムリヤリ皇帝の待つ執務室に放り込まれたのであった。



 それから10分。執務室の扉が鈍い音を出して開き、金髪パーマがいつにも増してグチャグチャのフィリップがフラフラの足取りで出て来た。

 そして再び扉が閉じられると、フィリップはその風圧に耐えられなくて前のめりに倒れそうになったので、ボエルが受け止めた。


「な、中で何があったんだ? 怒鳴り声が聞こえてたぞ??」

「も、もう無理……連れて帰って……ガクッ」

「殿下~~~!!」


 フィリップ、ちょっと説教されただけで失神。ボエルは心配した顔をしているけど、心の中では「ざまぁみろ」と小躍りしているのであったとさ。



 フィリップが動けないのだからボエルが運ぶしかない。行きも帰りもフィリップが執事服のボエルにお姫様抱っこで運ばれているものだから、メイドたちにヒソヒソと「第二皇女」とか言われてたんだとか。

 そうしてボエルがフィリップをベッドに寝かせてニヤニヤしていたら、フィリップは勢いよく体を起こした。


「うわ~~~!?」

「プププ。うなされてたぞ。なんか怖い夢でも見たのか?」

「父上とお兄様にこっぴどく怒られる夢見たの~~~」

「プププ。現実だし。何があったんだ? プププ」

「ちょっとは慰めてよ~~~」


 フィリップもすぐに現実だと思い出したけど、ボエルがずっと笑ってるので膝枕を所望してグリグリしながら何があったか答える。


「答辞のことがバレてさ~。2人にゲボ吐くほど怒られたの~」

「プッ……そりゃ怒るだろうな~。嘘ばかり書いてたし」

「だから、思い出のない僕にやらすのが悪いとやんわり口答えしたら、『そのとき断れ』って、もっと怒られて撫で回されたの~」

「だから頭グチャグチャだったのか……なんで撫で回されたんだ??」

「知らないよ~~~」


 怒られた理由はすぐにわかったが、頭を撫で回される理由は意味不明。なのでフィリップは混乱して、執務室を出たあとに倒れたのだ。


 ちなみに撫で回された理由は、病欠の多いフィリップに無茶振りしたから皇帝も悪いと思って。

 ただし、嘘ばかりの答辞で泣かされたことは怒りが収まらなかったから、そのことを告げずにフィリップを慰めるダブルスタンダードになったので、雑に頭を撫で回すことになったんだとか……


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