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【完結】夜遊び大好きショタ皇子は転生者。乙女ゲームでの出番はまだまだ先なのでレベル上げに精を出します  作者: ma-no
十二章 最終学年になっても夜遊び

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310 フィリップの進路


 酔ったペトロネラがボエルをフィリップと勘違いして抱き付いていたから、フィリップはニヤニヤ鑑賞。ボエルは助けてくれと言ってはいるけど、めちゃくちゃ嬉しそうにしてるもん。

 さすがにディープな感じでキスをされたらボエルも焦ったのか、ペトロネラが服を脱ぎ出したところでエスケープ。ダッシュで部屋から出て行った。


 残されたフィリップは面倒くさそうな顔をしていたが、服を脱いでベッドにインするのであった。



 次の日は、ペトロネラはボエルに土下座。記憶にあったらしい。ボエルはボエルで土下座して「ありがとうございました!」とか言ったので、女好きってことがバレていた。

 ペトロネラが新しい扉を開けないかフィリップは心配していたよ。崖っぷちなんだもん。


 ペトロネラが出て行くと、昨日の夜の話で2人は盛り上がっていたけどそろそろ時間。フィリップはシャキシャキ歩いて、皇帝が待つ執務室に1人で入る。


「そこに掛けろ」

「はっ」


 今日は大事な話なので、皇帝はフィリップを膝に乗せずに部屋の端にあるテーブル席を指差す。フィリップはソファーの隣に立つと、皇帝が対面に座るのを確認してから腰を下ろした。


「フィリップには辺境伯と縁を繋いでもらわないとならないからな。結婚するまで好きにしていろ」

「えっと……仕事とかはしなくていいの?」

「うむ。急に体調を崩して最後まで出来ないこともありそうだからな。変に汚点を残すこともあるまい」

「ゴ、ゴメンね。体が弱くて……」

「それは俺たちの台詞だ。気にするな」


 フィリップは仕事をしなくていいと聞いて小躍りしたかったけど、シュンとした演技でごまかす。仮病使ってるから、マジごめんとも思ってると思われる。


「それでだ。帝都学院を卒業したのだから、もう子供としては扱わない。金は渡すから、その中から全てをやりくりしろ」

「全てって……どこからどこまで??」

「その資料に必要なことは書いてある」


 皇帝の指差した資料を捲ると、そこには騎士やメイド等の人員や人件費。パーティー等に掛かる諸経費、諸々の雑費等が書いてあった。


「人員は、ある程度話は通してあるから自分で交渉して集めろ。それと、家を用意してある。そこを改築するなりして好きなように使え。これは、皇子に支払われる予算の半額だ。夏までに体制を整えろ」


 家の場所は資料の最後に載っていたので軽く目を通し、フィリップは革袋に目をやって少し浮かせてすぐに下ろす。音から察するに大金だ。


「無駄遣いはするなよ。どこぞの馬鹿はひと月でその額を使い切ったらしいぞ」

「うん。わかってる。そもそも僕、そんなにお金使わないし。もしもの時は、また貴族から引っ張るよ」

「フッ……そうだったな」


 フィリップがジョークで切り返したところで難しい話は終了。残りの時間は、フィリップは皇帝の膝に乗せられて頭を撫で回される。

 時間が来たらやっと解放されたので、革袋を持とうと思ったけど重そうだから、ボエルを入れたいとお願いしてみた。軽々持つと力がバレるからね。


「ああ。そうだな。ボエルにも話があったから呼んで来てくれ」

「話って……今後の話?」

「そうだ。フィリップも従者は顔見知りのほうがよかろう?」

「そりゃそうだけど、ボエルはお兄様から近衛騎士にならないかとスカウトされてるの」


 フィリップは経緯を説明して締める。


「だから好きにさせてあげて」

「なるほど……それほどの使い手なら、フィリップの(そば)に置いておくほうが俺としては安心できるのだがな……」

「僕よりお兄様でしょ。お兄様がいなくなったら、僕しかいなくなるんだよ?」

「フッフフ。確かにな。わはははは」

「笑い過ぎ……呼んで来るね」


 皇帝がここまで笑うと思ってなかったので、フィリップはそそくさと退出。ボエルを連れて戻るともう(いか)つい顔に戻っていた。

 ボエルとは差しで話をするらしいので、フィリップは資料だけ持ち出して前室のソファーで待ち惚け。


 そうしていたら5分も経たずに革袋を握ったボエルが出て来たので、自室に向かう。


「父上と何を話してたの?」

「今後のことだ。殿下が近衛騎士の話をしてくれていたから、夏までは殿下のことを頼まれただけだ」

「それだけか~……念の為聞くけど、僕との関係は聞かれなかった?」

「なかったな。3年間ご苦労と褒められたのは、ちょっとビックリしたけど。絶対、成績のこと怒られると思っていたのに……殿下って、陛下に期待されてねぇのか?」


 ボエルが核心を突いた質問をするのでフィリップはムッとする。


「期待の星だっちゅうの。お兄様の星がとんでもなくデカイだけだっちゅうの」

「フレドリク殿下か~……確かに眩し過ぎるな~。あんな人に仕えられるなんて、オヤジたちに絶対嫉妬されちゃうな~」

「お兄様の光にやられてないで、僕にも興味持ってよ~」


 でも、ボエルが期待に胸を膨らませていたので、袖を引っ張って注目させようとしたら、革袋を落とし掛けた。


「わっ。急に引っ張るなよ。落とすところだったじゃねぇか」

「僕のことも見てよ~」

「わかったわかった。てか、これってめっちゃ重いけど、何が入ってんだ?」

「さあ? 僕はお金としか聞いてない」

「カネ……い、いくらだこれ? ギッシリ入ってんぞ??」

「僕に使われる予算の半額って言ってたけど……ちょっと待って。資料で確認する」

「いや、いい! すぐに戻るぞ!!」

「置いて行かないでよ~~~」


 中身がお金と聞いて、ボエルも怖くなっちゃった。どう考えても見たことのない大金なのでフィリップのことを忘れてしまい、革袋を強く抱きかかえたまま部屋に駆け込むボエルであったとさ。


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